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<被災地スポーツの力>復興と五輪の遺産に

支援事業のクリニックで久光さん(中央)とフットサルを楽しむ中学生ら

 東京都が東日本大震災の被災地でスポーツを通じた支援事業を続けている。2011年度から宮城、岩手、福島3県の沿岸部に五輪出場経験者や各競技のトップクラスの選手を派遣。地元の子どもたちとの交流や競技力向上を図り、20年の東京五輪開催に向けてスポーツによる復興の力を世界に発信する。

<年間10回前後>
 11月26日は宮城県松島町で初めて支援事業が行われ、地元の小学生から高齢者まで約110人がフットサルとバドミントンの実技クリニックに参加。フットサルでは、Fリーグ仙台の元選手久光邦明さん(31)らが中学生約60人にパスを受ける時の動きだしや攻守のプレーなどを指導し、ミニゲームを一緒に楽しんだ。
 参加した同町松島中1年の佐藤輝君(13)は「パスの受け方などを分かりやすく教わった。ぜひ試合で使いたい」と目を輝かせた。
 支援事業は、都と一般社団法人日本アスリート会議(東京)が主催し、被災地からの要望に応じて選手を派遣。11年8月に始まり、年間10回前後のペースで各地を回っている。
 管轄は都オリンピック・パラリンピック準備局スポーツ推進部。事業推進課の内藤典子課長は「地道な取り組みかもしれないが、被災した子どもたちが選手と触れ合った思い出は、スポーツの力で生まれるレガシー(遺産)になる。五輪の開催都市から発信したい」と狙いを語る。

<20年まで継続>
 この他、子どもたちをスポーツ観戦や交流試合で東京に招待する支援も継続しており「少なくとも五輪を開く20年まで続けたい」と内藤課長は言う。
 宮城で事業のマッチングを担当する県体育協会のクラブアドバイザー相田恵美さんは「支援活動が多かった震災直後に比べ、今はトップアスリートの指導を受けられる機会が減った。継続した支援はありがたい」と喜ぶ。(原口靖志)


2016年12月07日水曜日


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