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<東京五輪>18〜20歳「復興置き去りに」4割

 2020年東京五輪・パラリンピックに関し、河北新報社が宮城県内の18〜20歳のモニター107人を対象に行った意識調査で、五輪によって東日本大震災からの復興が「置き去りにされる」と懸念する若者が4割に上った。五輪がもたらす効果としては、観光客の増加や交通インフラの利便性向上を期待する声が上がった。
 震災復興が進むかどうかを尋ねたところ、「復興が置き去りにされる」との回答が39.3%に達し、「進む」は14.3%にとどまった。人やモノが五輪関連に集中し、被災地への関心が低下する懸念などが強いことをうかがわせた。「どちらとも言えない」も39.3%を占め、7.1%は「分からない」と答えた。
 東京五輪が日本全国にもたらすと期待される効果(複数回答)については「観光客の増加」が48.2%で最多。「空港・鉄道・道路など交通インフラの利便性向上」(41.1%)、「経済波及効果や雇用の創出」(39.3%)が続いた。「震災の被災地の復興促進」は35.7%だった。
 東京五輪を通じて世界に発信したい日本の姿(複数回答)は「安全・安心な社会」が53.6%でトップ。「おもてなしの心など日本的価値観」(51.8%)、「伝統的な文化・芸術」(37.5%)、「自然美・景観の良さ」(33.9%)が上位に入った。
 組織委員会や開催地の東京都は「復興五輪」を掲げるが、「震災から復興した姿」は19.6%どまり。今夏のリオ五輪閉会式で安倍晋三首相が自らPRしてみせた「最先端の科学技術」は28.6%、「ゲームやアニメなどポップカルチャー」は23.2%だった。
 東京五輪のボート、カヌー・スプリント会場の候補地として宮城県長沼ボート場(登米市)が浮上した際、村井嘉浩知事が整備費の一部財源に復興基金を充てる方針を示したことについて、44.6%が「不適切」と回答。「適切」は25.0%、「どちらとも言えない」は26.8%、「分からない」は3.6%だった。
 東京五輪に「関心がある」は89.3%、「関心がない」は10.7%。観戦に「行きたい」は67.9%、「行きたいと思わない」は30.4%だった。
 ボランティアとして「参加したい」は48.2%、「参加したくない」は39.3%。回答者の62.5%がこれまでに何らかのボランティアを経験していた。
 東京五輪が開かれる20年の生活が現在より「良くなっている」は26.8%、「悪くなっている」は16.1%。「どちらとも言えない」が46.4%で、「分からない」は10.7%だった。

[調査の方法]選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられた7月の参院選に合わせて河北新報社が委嘱したモニターを対象に、11月上旬〜下旬に実施。専用ホームページにアクセスしてもらう方式で、計56人から回答を得た。回答者の内訳は18歳21人、19歳31人、20歳4人。男性33人、女性23人。


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2016年12月08日木曜日


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