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高齢者の免許返納最多 宮城、事故率は上昇

交差点で慎重に左右を確認する鹿野さん。「あと2、3年はハンドルを握りたい」と話す=大和町吉岡南

 高齢ドライバーによる交通事故が一向に減らない。宮城県内全体で事故が漸減している中、高齢ドライバーによる事故はほぼ横ばいで、全体に占める割合は10年前の2倍に達しそうだ。一方、運転免許を自主返納した高齢者は過去最多となり、県警は「運転に不安を感じたら自主返納してほしい」と呼び掛けている。

 県内の事故発生件数は2006年の約1万3600件が、15年は約8600件と10年間で約5000件、36.7%の大幅減となった(グラフ)。一方、65歳以上のドライバーに限ると、逆に148件、10.7%増えた。
 全体の事故件数が減る中、高齢ドライバーの事故は横ばいのため、事故全体に占める割合は過去10年で7.6ポイント増え、17.8%(15年)となった。11月末現在の割合は20.1%で、このまま推移すれば10年前の2倍に達する見込みだ。
 高齢ドライバーによる重大事故が全国で相次ぐ中、運転免許を自主返納する動きは県内でも顕著になっている。県警運転免許課によると、自主返納数は11月末現在、3147件で、過去最多だった15年の2894件を既に上回っている。
 運転を諦める高齢者が増える一方、仙台市中心部を除いて「地域の足」が脆弱(ぜいじゃく)なため、大半の高齢者は自主返納に二の足を踏んでいる。県内35市町村のうち、住民バスの運賃補助など返納者向けの支援策があるのは栗原市など11市町にとどまり、自治体の後押しも不十分だ。
 黒川地区シルバードライバーズクラブの鹿野悟朗会長(79)=大和町吉岡南=は「仙台のように交通機関が発達しておらず、通院に適当なバスがない」と郡部に住む高齢ドライバーの思いを代弁する。
 県総合交通対策課の担当者は、高齢者向けの安全講習や交通指導などの対策強化に加え、「返納者の支援策拡充に向け、各自治体に働き掛けたい」と話す。


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2016年12月09日金曜日


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