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津波流失バス停復活 月命日に限定ツアー

本物そっくりの「偽バス停」と、制作した佐竹さん=仙台市若林区荒浜

 東日本大震災の津波で災害危険区域に指定された仙台市若林区荒浜地区に、宮城県利府町の美術作家佐竹真紀子さん(25)が設置したバス停のオブジェ「偽バス停」を巡るツアーが、震災から5年9カ月となる11日、現地で開かれる。市交通局の貸し切りバスが震災前の路線を1往復だけ走る。地区にかつて住んでいた住民らの交流会もある。
 「偽バス停」は本物のバス停そっくりに、停留所名や時刻表を記した円形、四角形の表示板とポールを組み合わせた作品。佐竹さんが学生だった昨年6月、「被災前の荒浜を思い出すきっかけに」と制作し、停留所跡にこっそり置いたのが始まり。元住民に好評だったため、今年10月までに計10カ所に設けた。
 ツアーは、佐竹さんと、震災の伝承に取り組む任意団体「3.11オモイデアーカイブ」が企画し、市交通局が協力を快諾した。当日はバスが事前に申し込んだ客を乗せ、被災前の運行ルートに立つ「偽バス停」を巡りながら走る。
 バスは午前9時に仙台駅を出発し、9時50分に荒浜に到着する予定。元住民やツアー客らが被災前の地区の写真を見て往時を語り合う。
 バスツアーをはじめ交流会などの参加希望者は既に定員に達し、締め切った。佐竹さんは「今回の企画が荒浜の新たな思い出になればうれしい」と話す。


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2016年12月09日金曜日


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