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<山形知事選>擁立断念の自民 方針定まらず

告示まで吉村氏と対決する姿勢を強調した遠藤会長(左)と金沢幹事長=11月27日、山形市の自民党県連

 任期満了に伴う山形県知事選(来年1月5日告示、22日投開票)で、独自候補擁立を断念した自民党の対応が注目される。県連執行部は3選を目指し立候補を表明している現職の吉村美栄子氏(65)と対決する姿勢を崩さないが、吉村知事に近い県議から自主投票に決めるよう求める声がくすぶる。吉村氏の2期連続の無投票当選が現実味を帯びる中、県連執行部は再び難しい選択を迫られている。

<「告示まで対峙」>
 「結束力を問われている時なので、慎重な行動を取ってほしい」。県議会で2日にあった自民党の議員総会。県連の金沢忠一幹事長は所属議員に呼び掛けた。慎重な行動とは、吉村知事の集会に参加しないことや支援しないことを意味する。
 独自候補の擁立断念を決めた11月27日の支部長・幹事長合同選対会議で、遠藤利明県連会長(衆院山形1区)は「吉村知事と政策協定は結ばない。告示まで対峙(たいじ)する」と強調した。
 執行部が対決ムードを鮮明にする背景には、所属県議31人のうち、既に吉村知事支持を明確にしている4人のほかにも、知事支援の動きがあるからだ。
 自民党県議の一人は「地域課題を解決するためには、ある程度、知事と歩調を合わせる必要がある」と言う。「候補者を出さないと決めたからには対決する理由がなく、かえってマイナスだ」と自主投票を求める。

<「しこり」小さく>
 そもそも2013年の前回知事選では、当時の自民党県議32人のうち22人が吉村氏を支援する「県議有志の会」に参加。無投票再選を支えた経緯がある。党は前回、自主投票を決めた。
 しかし、昨年の県議選や山形市長選で吉村知事が自民党系以外の候補を相次いで支援したため、表立って吉村氏を支援する県議は4人にまで減った。ただ、別の県議は「時間とともに知事とのしこりは小さくなっており、知事を支援する県議はそれなりの数になるのではないか」と予想する。
 こうした声を踏まえ、吉村氏の陣営は自民党を含む全ての政党に推薦要請することを検討している。吉村後援会の伊勢和正幹事長は「前回知事選で自民党の県議にも支援してもらった。今回も何らかの形で支援を要請できないか考えている」と話す。

<決断の時期迫る>
 方針が定まらない現状のままでは、自民党が県議の行動を縛ることもできなければ、他の候補者を支援する県議を処分することも難しい。金沢幹事長は「現状では一致団結した行動を要請するしかない」と言う。
 告示まで1カ月を切り、自主投票を決定するのか、知事選に臨む方針を組織決定すらしないまま告示を迎えるのか。候補者擁立断念という苦渋の決断をした後の次の難題に、自民党県連執行部は苦悩している。


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2016年12月10日土曜日


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