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<青森県立美術館>震災の記憶織り込み新作

奈良美智「Miss Forest/森の子」(2016年)Photo:(c)Yuki Morishima(D−CORD)、Artwork:(c)Yoshitomo Nara

 青森県弘前市出身の美術家奈良美智さんの新作オブジェ「Miss Forest 森の子」が青森県立美術館(青森市)の「八角堂」に設置され、23日から公開される。同館の開館10周年を記念した作品で、「あおもり犬」と並ぶシンボルとなりそうだ。
 「木の精霊」をイメージしたというブロンズ像は高さ約6メートル、幅と奥行き約2メートル、重さ約2トン。奈良さんが約半年をかけて完成させた。表面に雨や雪などによる汚れに強いウレタン塗装を施し、乳白色に仕上げた。
 目を閉じ、かすかにほほ笑むような表情で、頭部は上向きに高く伸びる。美術館の敷地内にある、奈良さんがデザインした天井のない八角堂内に設置され、周囲にはコケを敷き詰める。
 奈良さんは作品に寄せたメッセージに「体は大地の中に根を張っていて、その神経は地球全体と交信しているし、頭のてっぺんは空に向かって伸びていて、宇宙と交信している」と記している。
 美術館によると、奈良さんはこの作品を制作することを通じて、東日本大震災後の創作再開につながったという。壊れにくく、恒久的な性格の作品を目指した。高橋しげみ学芸員は「奈良さんの震災の記憶が織り込まれた作品。あおもり犬に続く新たな注目作としても、多くの人に価値を伝えたい」と話す。
 「森の子」は23日午後4時からのセレモニーでお披露目される。八角堂はこれまで冬季は閉鎖していたが、融雪路を新設し、通年公開となった。
 23〜25日は午後4〜6時にクリスマスライトアップを実施し、八角堂を望む美術館のカフェとショップも営業時間を延長する。連絡先は県立美術館017(783)3000。


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2016年12月15日木曜日


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