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更生保護施設長に解雇通知 訴訟後に証人に圧力か

 犯罪歴や非行歴がある人たちの社会復帰を支援する宮城県内唯一の更生保護施設「宮城東華会」(仙台市太白区、定員30人)の男性施設長(65)が、自らが被告になった訴訟で原告側の証人を務めた男性幹部職員に対し「告訴を検討している」などと圧力をかけたとして、施設の運営法人から解雇を通告されていたことが15日、分かった。法人理事長は事態を重く受け止め、副理事長と共に辞任する意向を示している。
 施設長は2015年4月、職場で元補導員の男性=今年3月に定年退職=に退職を強要するなどのパワハラ行為をしたとして、男性から慰謝料などを求める訴訟を仙台地裁に提起された。
 幹部職員は今年5月、原告側の証人として出廷し、「施設長から退職を迫られた職員は他にもいる」などと証言した。訴訟は同年6月末、原告側が慰謝料請求などを放棄した上で「法人は今後、パワハラと受け取られるような行為がないよう注意し、職場環境の改善に努める」などの条件で和解が成立した。
 複数の法人関係者によると、施設長は翌7月、幹部職員に対し、法廷で証言したことなどを理由に「事実に反する内容の羅列で当職を侮辱し、名誉を侵害した。告発、告訴を検討している」と文書で伝えた。
 幹部職員は、その後も施設長から文書と同じ内容の発言を繰り返されたといい、「再三の脅迫で精神が安定しない」として1カ月間の通院や休養が必要になったという。
 法人の鈴木昭一郎理事長は施設長と幹部職員に自主退職を促した上で、自らも辞意を表明。施設長が自主退職を拒んだため、理事長名で今月14日、「職場の安定化と活性化を図るため、運営体制を刷新する。解雇はやむを得ない」などと文書で通知した。
 施設長は河北新報社の取材に「解雇通告されたのは事実だが、辞める理由は全くない。地位の保全を求め、法的手続きを進めている最中だ」と語った。
 同法人は更生保護事業法に基づき、法相の認可を受けて更生保護事業に当たっている。本年度の一般会計収入予算約7310万円のうち、国からの委託費が約9割を占める。


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2016年12月16日金曜日


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