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<塩釜神社>旧書院「勝画楼」解体へ

解体が決まった勝画楼。塩釜神社境内の高台にある=塩釜市

 塩釜神社(塩釜市)は、神社を管理する別当寺として江戸時代まで栄えた法蓮寺の旧書院「勝画楼(しょうがろう)」を解体することを決めた。建物の部材の腐食が進んでおり、損壊して周辺の民家に危険が及ぶ恐れがあると判断した。江戸時代の建築とされ、歴代の仙台藩主が愛した歴史的建造物だけに、市民からは取り壊しを惜しむ声が上がっている。
 勝画楼は木造平屋で、18世紀中頃の建築とみられる。立地する高台からの眺望は「画にも勝る」とされ、明治の廃仏毀釈(きしゃく)で法蓮寺が廃寺となっても取り壊しを逃れた。
 明治天皇の宿泊所になり、その後は料亭として利用された。現在は使用されていない。神社によると、雨漏りや腐食が進み、テントの生地で覆ったかやぶき屋根が強風で損壊する恐れがある。
 神社は6月に解体の方針を決めた。市から「待ってほしい」と申し出を受け保留したが、危険性の除去が最優先と判断。取り壊す考えを11月に市に伝え、今月15日に正式決定した。
 野口次郎権宮司は「何とか保存しようと市と長年話し合ってきたが、道筋を立てられなかった。苦渋の決断だった」と説明する。意匠を凝らした部材など一部は保管する。
 市は6月以来、保存に向け活用できる制度を検討してきた。佐藤昭市長は「神社の決定を確認後、市として何ができるか相談していきたい」と話す。
 勝画楼を巡ってはNPO法人「NPOみなとしほがま」が3日、歴史的価値を見直す講演会を開いたばかり。高橋幸三郎副理事長は「残念としか言いようがない。保存が決まれば募金活動など全面協力したいと考えていた」と惜しむ。


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2016年12月17日土曜日


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