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復興の音色世界へ 「女川産」エレキギター

女川町の工房で作ったギターを手にする梶屋さん

 東日本大震災で被災した宮城県女川町で、オリジナルブランド「ケストレル」のエレキギターが誕生し、17日に第1弾モデルの納品式が町内であった。東北の素材や技術が詰まった革新的なギターだという。製造・販売を手掛ける「セッショナブル」の梶屋陽介社長(33)は「質の良い物を作り、被災地に貢献したい」と意気込む。

 第1弾モデルは「SWOOD(ソード)」。刀(Sword)をイメージしたデザインと、国産の木材(Wood)を使ったことから名付けた。
 「音と表現の革新」をテーマに音質とデザインを徹底して磨いた。陸前高田市の気仙大工の伝統技術を活用し、ネックとボディーは木材を組んでつないだ。ギターでは初の試みだという。
 木材は国産のカエデなどを選んだ。ボディーの弦を留めるテイルピースには釜石市の会社が製造する新合金「コバリオン」を取り入れた。振動の減衰が少なく、音の伸びを高めるという。
 ボディーの下部をくりぬいた斬新なデザインは、イタリアの高級車フェラーリのデザインを手掛けた工業デザイナー奥山清行氏(山形市出身)が監修した。
 梶屋さんは鹿児島県の種子島出身。「被災地を音楽で支援したい」と勤めていた東京都内の楽器店を退職。2014年11月、仙台市内に国産エレキギター・ベースの専門店を開店した。
 今年3月、女川町に工房「グライド・ガレージ」を構えた。移住した社員3人と5月から、ギターの製造に取り組んでいる。
 最初の購入者はギター演奏が趣味という須田善明女川町長。納品式で演奏し「確かな技術が詰まった素晴らしい作品」と語った。
 梶屋さんは「新しいジャンル、スタイルの音楽をつくろうとする人が手にしてもらえればうれしい」と話す。
 ソードは1本36万7200円。受注も17日、ウェブなどで始めた。当面は月15〜30本の生産を目指す。連絡先はセッショナブル022(393)4540。


2016年12月18日日曜日


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