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<ADRセンター>早期解決の選択肢に

豊田耕史(とよだ・こうじ)1964年仙台市生まれ。89年東大法学部卒。92年に仙台弁護士会に弁護士登録し、2007年4月から08年3月まで同会副会長を務めた。12年4月から同会紛争解決支援センター長。52歳。

 発足10年を迎えた仙台弁護士会の「紛争解決支援(ADR)センター」は、東日本大震災発生翌月に震災ADRを始めて被災者の迅速な生活再建を支援するなど、状況に応じて態勢を見直しながら全国トップクラスの申立件数につなげてきた。仙台弁護士会ADRセンター長の豊田耕史弁護士に、手応えと今後の課題を聞いた。(報道部・畠山嵩)

 −発足から10年間の申立件数は全国2番目に多い。
 「この10年で弁護士の間にADRが紛争解決に便利だという理解が広がった。弁護士が利用者に直接ADRの存在を伝えるケースが増え、利用が進んだ」

 −震災を機に震災ADRを始めました。
 「震災ADRは仙台独自の取り組み。被災者が抱えるトラブルを迅速に解決しようと、震災から40日で立ち上げた。11年5月には約100件の相談があり、スピードが命ということを実感した」

 −熊本地震発生後、熊本県弁護士会に弁護士を派遣しました。
 「熊本県弁護士会から要望があり、8月下旬に弁護士と事務職員計4人を送った。申立サポート制度など私たちの持つノウハウを伝え、熊本でもすぐに導入した。震災で学んだのは、法律相談は災害翌日から出てくるということ。災害が起きてから震災ADRの制度設計をするのでは遅いと全国で訴えている」
 −今後の課題は。

 「裁判所の調停に比べ知名度が低い。解決の早さは調停が一般道だとすれば、ADRは高速道。紛争解決にさまざまな選択肢があることをさらに周知したい」


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2016年12月19日月曜日


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