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震災風化懸念 東松島の現状高校生議論

高校生が集まり、震災伝承の大切さを確かめ合った「むすび塾」=18日、石巻市

 18日にあった宮城県内の高校生による防災・減災ワークショップ「むすび塾」では、東松島市の被災地視察を基に、参加した生徒6人が震災の風化が進む現実や教訓を語り継ぐ意義を話し合った。「経験したことを語れる最後の世代」として、被災体験の発信に意欲的な声が相次いだ。
 石巻市の石巻河北ビルかほくホールで行われた語り合いでは、被災地での風化を危惧する意見が続出。気仙沼市出身の多賀城高1年阿部大和さん(16)は、11月の福島県沖地震で宮城県沿岸に津波警報が出た際、周囲で避難する人が少なかったといい、「津波の恐ろしさへの認識が薄れてきている」と述べた。
 築館高3年三浦梨瑚さん(17)も「震災直後に比べ、地震の揺れを軽視する人が増えている」と指摘。「沿岸部の学校でさえ、半分ほどの生徒が震災の発生時間を忘れている」との声も上がった。
 震災の伝承に向けた課題も議論し、志津川高2年の菅原遥人さん(16)は「次世代に語り継ぐのは自分たちの役目」と強調。古川高2年今野泰斉さん(17)は「広島が平和を学ぶ場になっているのと同様に、宮城は、震災の教訓を後世や世界に伝える場になる」と語った。
 約2時間に及んだ語り合いでは「震災体験を話したがっている高校生は多い」「もっと語る場が欲しい」との意見も出た。助言者として参加した元東松島市鳴瀬未来中教諭の制野俊弘・和光大准教授は「語り部を発掘してネットワークを作ってほしい。自分たちで語りの場をつくる努力も必要だ」と一層の奮起を促した。


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2016年12月19日月曜日


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