宮城のニュース

区画整理で消える「小字」の地番 惜しむ声

地番変更で「蒲町東」「荒井1丁目」となる蒲町字馬洗場付近=仙台市若林区

 仙台市地下鉄東西線の開業で宅地開発が進む若林区荒井周辺で来年夏ごろ、大規模な地番変更が実施される。荒井、荒井東の両土地区画整理事業が完了した後、地名が「小字(こあざ)」から「丁目」に変わる。大きな街区ごとに整理されて分かりやすくなるが、歴史ある地名が失われることを名残惜しく思う住民もいる。

 地番が変更されるのは荒井、伊在、蒲町、六丁目の約180ヘクタール。新しい地名は「荒井1〜8丁目」「荒井東1、2丁目」「伊在1〜3丁目」「蒲町東」となる。
 東西線開業で開発が飛躍的に進んだ荒井南、荒井西の両土地区画整理事業のうち、今年8月に荒井南で一足早く地番が変更され、荒井字遠藤西などが荒井南や荒井3丁目になった。荒井西も今後、変更される見通しだが、時期のめどは立っていない。
 荒井周辺には市地下鉄東西線の荒井、六丁の目両駅がある。仙台東部道路や国道4号バイパスにも近く、商業施設や住宅が急ピッチで整備されている。
 一帯はもともと稲作地帯で、掘割が区境になっていた。地名変更で荒井字福在家(ふくざいけ)や同御散田(おさんでん)、蒲町字馬洗場(うまあらいば)など28の地名がなくなるため、地域の記憶が薄れることを寂しがる声も上がる。
 地域に詳しい山田哲義さん(76)=伊在字南土府(みなみどふ)=は「馬洗場では昭和30年代ごろまで小川が流れ、馬や牛、農具の泥を落としていた。地名とともに思い出も失われるようだ」と、しんみりと語る。
 市区政課によると、地番変更は換地処分の完了後に実施される。来年夏ごろがめどの荒井、荒井東の両土地区画整理事業の地番変更も、事業の進展度合いによっては遅れる場合もあるという。

◎消滅する地名

▽荒井字揚戸(あがと)、遠藤(えんどう)、大場伝(おおばでん)、御散田(おさんでん)、押口(おしぐち)、小荒井(こあらい)、小荒井東(こあらいひがし)、新屋敷(しんやしき)、高屋敷(たかやしき)、畑中(はたなか)、初田(はつた)、広瀬(ひろせ)、福在家(ふくざいけ)、堀口(ほりぐち)、舞台(まいだい)
▽伊在字土府(どふ)、東田(ひがしだ)、東通(ひがしどおり)、南通(みなみどおり)、南土府(みなみどふ)、屋敷(やしき)
▽蒲町字馬洗場(うまあらいば)、川崎北(かわさききた)、原田中(はらたなか)、原田南(はらたみなみ)
▽六丁目字小荒井裏(こあらいうら)、参防田(さんぼうでん)、柳堀(やなぎぼり)


関連ページ: 宮城 社会

2016年12月19日月曜日


先頭に戻る