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<トップに聞く>ICTで災害対策に貢献

田中達也(たなか・たつや)東京理科大卒。1980年富士通入社。産業ビジネス本部長代理、執行役員副社長などを経て、2015年6月から現職。60歳。福岡県出身。

 富士通の田中達也社長(60)は、仙台市内で河北新報社の取材に応じた。ICT(情報通信技術)で企業や社会の課題解決を助けるテクノロジーソリューション事業に経営資源を集中させる方針を示し、「災害対策や都市計画でも貢献していきたい」と語った。(報道部・保科暁史)

◎富士通 田中達也社長

 −10月に新たな経営方針を打ち出した。
 「ICTの総合的な開発・販売会社として評価されてきたが、激しい国際競争の中で事業の選択と集中をする必要があった。主力だったパソコンやスマートフォン、電子部品の事業は別会社で独立して展開する」

 −注力する分野は。
 「セキュリティーがIoT(モノのインターネット)やクラウドなど全てのベースになる。オープンなネットワークではデータを守る技術が必須だ。セキュリティー事業の司令塔になるチームを11月につくった」
 「AI(人工知能)にも力を入れていく。データ分析の量が膨大になり、AIによる自動化が必要になる。人間はより創造的な仕事に集中できる。AIにはさまざまな可能性がある」

 −パソコン事業は聯想(れのぼ)グループと提携に向けて交渉している。
 「富士通は特徴的な製品を出してきた。レノボはコスト面などグローバルでの展開能力が高い。提携することで富士通ブランドをより強くできる」

 −東北での事業展開は。
 「山形大とは富士通の開放特許を基に学生が商品や企画を考え、地元の中小企業に提案する事業に取り組んでいる。起業家を育成するとともに、提案した企画が実際に事業化されれば雇用の拡大にもつながる」
 「テクノロジーは災害の予知や対策にも生かせる。郡山市とは下水道の氾濫対策の実証実験で協力している。マンホールの裏にセンサーを付けて水位情報を収集し、ゲリラ豪雨の被害を軽減する技術だ。8月に製品化したので、他の自治体に提案していく」


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2016年12月21日水曜日


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