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<里浜写景>手間かけ焼き干しにうま味

焼き干しは炭火で一気に焼き上げる。加減を見ながら串を返していくのは熟練の技だ
むつ市脇野沢の焼き干し。漁から箱詰めまでほとんどが手作業

 炭がパチパチと音を立て、1列に並べられた串刺しのイワシに焦げ目が付いていく。青森県むつ市の脇野沢漁港近くの作業場は、次第に食欲をそそる焼き干しの香りで満ちてきた。
 特産の焼き干し作りは秋から冬にかけて、盛んに行われる。素材は、定置網に掛かったカタクチイワシやマイワシなどだ。
 頭と内蔵を取り除き、天日などで干す。竹串に刺して炭火で焼き上げた後、再び乾燥させる。漁から箱詰めまでほとんどが手作業。出荷量は限られる。
 串の刺し方一つを取っても作業は繊細。手伝いの女性たちの長年の経験が欠かせない。高齢化が進み、かつては十数軒で作っていたが、今は2軒まで減った。
 漁業山崎一雄さん(52)は「焼き干しは手間と時間がかかるんだ。その分、イワシのうま味が凝縮していいだしになるよ」と手際良く串を返した。(文と写真 写真部・安保孝広)

[メモ]脇野沢村漁協(むつ市)はホームページなどで焼き干しを販売し、全国に発送している。陸奥湾のイワシは脂肪分が少ないとされ、焼き干しに向いているという。価格はイワシで900円(90グラム)から。連絡先は漁協0175(44)2211。


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2016年12月25日日曜日


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