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<行く年に>一枚一枚 景気上昇の願い込めて

秋田杉の板を組み合わせてたるに仕上げる職人。年末を迎え、酒だる作りは最盛期を迎えた

 今年も一年が終わろうとしている。東日本大震災から6度目の年の瀬となる。東北各地の暮らしや習俗を見詰め、人々の息遣いに耳を澄ませた。

◎東北歳末点描(3)秋田杉の酒だる作り=秋田県能代市

 秋田県能代市の能代製樽所で、新年の鏡開きなどに使われる酒だる作りが最盛期を迎えている。5人の職人が作業を分担し、1日に50〜60本を仕上げる。
 同社は酒造会社向けに1斗(18リットル)、2斗、4斗の3種類を作っている。職人歴25年の桧森博さん(45)は金属の輪に手際良く秋田杉の板をはめ込み、木づちでたたきながらたる型に組んでいく。
 一枚一枚、幅が違う杉板をうまく組み合わせるのが腕の見せどころ。最後に青竹のたがをきつく締めて完成だ。
 12月は年間生産量の4分の1を占める。桧森さんは「年末の忙しさは毎年のこと。これが終わらないと正月は休めない」と話す。
 酒だるを作る会社は全国に20社程度とされ、東日本全域から注文が来る。代表の畠次郎さん(70)は「酒だるはおめでたい時に使われる。景気が良くなる願いを込めながら作っている」と笑った。


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2016年12月25日日曜日


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