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東北最後のキャバレー閉店1年 活用幅広く

アーティストや地元経済人ら多様な人々の後押しで活用の幅が広がってきた「白ばら」

 北海道、東北に残る最後のキャバレーだった山形県酒田市の「白ばら」が、閉店してから30日で1年を迎える。今春、レンタルステージとして「復活」して以降、昭和の残り香が漂う空間を残そうと、地元住民や山形県内外のアーティストらの支援の輪が静かに広がった。今月末には有志グループが特別イベントを開き、利用者たちにこの1年間の感謝の気持ちを表す。

 有志は、酒田市出身の歌手白崎映美さんらが2月に立ち上げた「SAVEザ白ばら」。30、31日の午後6時から、プロ仕様の音響設備によるバンド演奏やカラオケを楽しめる「大感謝 望年会」を開く。入場料は1ドリンク付き1500円。
 有志は昨年末に惜しまれつつ閉店した白ばらを「昭和遺産」として保存・活用しようと、所有者の許可を得て4月、貸しステージとしての利用を開始。今月までにコンサートや撮影会の会場として20回近く開放した。
 今月上旬には、猫専門の写真家ら猫好きのアーティストらによる音楽イベント「シャノアールナイト」を開催した。11月には主婦パフォーマンス集団として有名な東京都狛江市の「コマエンジェル」が、応援の意味を込めてほぼ手弁当で公演。10月も地元の飲食店やロータリークラブが貸し切るなど、支援の輪は県内外に広がっている。
 猫を主人公とした漫画「アタゴオル」の作者ますむらひろしさん(米沢市出身)は、シャノアールナイトに出演してライブペインティングを披露。「酒田の繁栄を伝える貴重な場所をみんなで守ってほしい」と、完成した作品をその場でオークションにかけ、白ばらの支援金に充てた。
 白ばらが入る鉄筋コンクリート3階の建物は1969年に完成した。酒田の「夜の社交場」として最盛期は100人近いホステスが在籍し、歌手の山本リンダさんや大相撲の元横綱大鵬ら数多くの昭和のスターたちが訪れた。
 有志代表の佐藤仁さん(53)は「県内外の人たちの後押しで今年を何とか乗り切れた。利用者の輪を広げ、白ばらの姿を一人でも多くの人の記憶に残せるよう活動を続けたい」と話す。
 連絡先は佐藤さん090(9332)9290。


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2016年12月25日日曜日


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