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<行く年に>災害のない年 紅白に込めて

色鮮やかなタイの絵や、えとの「酉(とり)」の文字が描かれたいちまるの細工かまぼこ。生産のピークは年末まで続く

 今年も一年が終わろうとしている。東日本大震災から6度目の年の瀬となる。東北各地の暮らしや習俗を見詰め、人々の息遣いに耳を澄ませた。

◎東北歳末点描(4)細工かまぼこ作り=気仙沼市

 宮城県気仙沼市南町のかまぼこ店「いちまる」は、紅白に彩られていた。色鮮やかなタイやハート形に文字が書かれた「細工かまぼこ」が机いっぱいに並んでいる。
 正月向けの縁起物は今が生産のピーク。地元だけでなく、東日本大震災後に増えた北海道から鳥取県までのファンが送り先だ。
 尾形啓一社長(51)と妻の旬紀(みき)さん(51)は、年末を新たな気持ちで迎えている。被災して約5カ月後に再開した店はかさ上げ工事に伴い9月、斜め向かいにできた災害公営住宅の1階で本格再建を果たした。
 「街には再建途上の人もいる。そんな仲間に頑張ってみようと思ってもらえる仕事をしないと」。働き者の夫婦は顔を見合わせた。
 今年は熊本県と鳥取県の地震、岩手県を襲った台風10号豪雨と自然災害が猛威を振るった。「新しい年は、災害のない年になってほしい」。そんな祈りをかまぼこ一つ一つに込める。


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2016年12月26日月曜日


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