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<官製談合>震災時は既に談合組織だった

業者の依頼で入札がやり直された町発注の排水路復旧工事現場=26日、亘理町荒浜

 「東日本大震災前から談合を繰り返していた」。宮城県亘理町発注の震災復旧工事を巡る官製談合事件で、町内の談合を仕切ってきたと指摘された「町災害防止協議会」(13社)の関係者が26日、河北新報社の取材に応じ、談合の実態を明らかにした。
 町災害防止協は1993年、労働現場の安全確保などを目的に発足した業界団体だった。取材に応じた加盟社役員は「震災発生時は既に談合組織だった。自分が談合に加わった後は流れに身を任せた」と話した。
 役員によると、協議会内部で「オーナー」と呼ばれる落札予定者になるには(1)工事予定地を地盤にしている(2)予定工事に関連する受注実績がある−などが条件だった。落札予定価格はオーナーが積算し、他の業者には落札不可能な価格を割り振るという。
 役員は「協議会加盟社でもなかなか実績がないとオーナーになれなかった。抜けようと思ったが、(多額の事業費が投入される)震災復旧工事が終わるまでは所属しようと思っていた」と語った。
 協議会は震災直後、町のがれき撤去事業で業者側の窓口になった。当時から前年度まで協議会の会長を務めたのが、事件で起訴された八木工務店社長の八木昌征被告(65)。役員は「八木被告らは復旧工事で常に町と連絡を取り合っていた。持ちつ持たれつの関係になり、町の担当者は入札やり直しの要請を断り切れなかったのではないか」と指摘した。
 協議会加盟社の別の社長は河北新報社の取材に「お前たちより税金を払っている。しつこい」と語気を強めた。
 協議会非加盟の町内の業者は「ダンプや重機を所有する会社はいくらでもあるのに、協議会のメンバー以外はなかなか仕事が取れなかった」と、復旧工事を食い物にしてきた協議会を批判した。
 斎藤貞町長は「業者間のことは分からないが、入札改革を進め、公平性を高めていく」と語った。


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2016年12月27日火曜日


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