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<只見線>鉄路復旧巨額負担 十分な説明を

新潟・福島豪雨で崩壊、流失した只見線の橋4カ所の一つ=福島県金山町
前線の影響で新潟、福島両県が記録的な豪雨に見舞われた。災害救助法が適用された福島県金山町では、JR只見線・本名駅付近の鉄橋が増水で流失。上流にある本名ダムの放水も重なり、濁流が激しい水煙を上げた=2011年7月30日

 新潟・福島豪雨から5年5カ月にわたって不通が続くJR只見線会津川口(福島県金山町)−只見間は26日、上下分離方式による鉄路復旧方針が決まった。地元は巨額の費用負担を伴うため賛否両論あったが、不通区間を抱える只見、金山の両町に加え、鉄路維持で奥会津の地域衰退に歯止めをかけたいという福島県の意向が強く働いたとみられる。
 復旧費は約81億円と見込まれ、JR東日本が3分の1に当たる27億円を、県と会津地域17市町村が残りの54億円を負担する方針だ。
 今後は鉄道軌道整備法改正案の行方が焦点になる。改正案は自民党の議員連盟が提唱し、黒字経営の鉄道会社が運営する路線でも災害復旧費について最大で3分の1の補助を可能にする内容。議員連盟は来年の通常国会への法案の提出と成立を目指す。
 改正された場合は、県と市町村が積み立てた21億円の復旧基金を運営費や地域振興策に回せる。改正されなければ、基金以外に33億円の財源が必要で県の負担が大きくなるとみられる。
 上下分離方式では、地元自治体は毎年の運営費2億1000万円も負担する。災害時や施設更新時には負担額はさらに膨らむ恐れがある。只見線を核にした観光振興の議論もこれからで前途は多難だ。
 復旧方針は今後、県議会や各市町村議会で論議される。県や市町村には沿線以外の住民も納得できるように十分な説明責任を果たすことが求められる。(解説=会津若松支局・跡部裕史)


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2016年12月27日火曜日


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