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災害避難計画なし 岩手の社福施設6割

 岩手県内の社会福祉施設のうち、水害や土砂災害に対応した避難計画を策定していない施設が全体の6割に上ることが27日、県のアンケートで分かった。国は高齢者施設を設置する際の基準として、災害に対応した避難計画の策定を義務付けている。県は計画作りの徹底を呼び掛ける。
 県が8月の台風10号豪雨を教訓に、地域防災計画の見直しを検討する社会福祉分科会で示した。調査は3321事業所が対象で、2981カ所から回答を得た。うち525カ所が洪水浸水想定区域に立地し、土砂災害警戒区域には304カ所があった。
 水害や土砂災害に対応した避難計画を策定済みの施設は1175カ所(39.4%)だった。地震津波は2048カ所(68.7%)、火災は2409カ所(80.8%)で策定していた。
 今年11月末までに水害と土砂災害を想定した避難訓練を実施した施設は550カ所(18.5%)にとどまる。来年中に実施予定は847カ所(28.4%)、未定は1218カ所(40.9%)に上った。
 自由記述では避難計画策定や訓練をしていない理由として「計画の作り方が分からない」「疾病を抱える入所者がいて訓練は困難」などの意見があった。
 台風10号豪雨では岩泉町の高齢者グループホーム「楽(ら)ん楽(ら)ん」が浸水し、入所者9人が亡くなった。運営法人は火災の避難訓練は行っていたが、水害訓練には取り組んでいなかった。
 分科会座長の細川倫史県保健福祉企画室長は「施設側が一から避難計画を作るのは負担が大きい。策定用マニュアルを示すなど支援を検討する」と話した。


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2016年12月28日水曜日


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