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名将夢託す 山形商・高橋コーチ定年

3回戦の桜花学園戦で選手を鼓舞する山形商・高橋コーチ=東京体育館

 山形商高の女子バスケットボール部を率いて28年目の高橋仁コーチ(59)が定年のため、本年度で退任する。全国高校選抜優勝大会で2011年の準優勝など、4強以上に4度導いた。地元の生徒を鍛え、強豪校に押し上げた名将は「山商らしい、と言われるようなバスケをつくりあげてほしい」と後任に思いを託す。
 27年連続で出場した今年の同大会で、選手たちは「監督を必ずメインコートに連れて行く」を合言葉に4強入りを目指した。しかし、25日の3回戦で桜花学園(愛知)に41−88で大敗。指揮を執る最後の試合となった。
 前半は善戦したが、後半に突き放された。高橋コーチは点差が開いた終盤も「ボールを動かせ」などと大声で選手を鼓舞。「心残りがないかと言えば、ある。第3クオーターからやり直したいくらい」と笑顔の中に悔しさをにじませた。
 寒河江市出身。寒河江高から日体大に進み、1980年に中山中(山形県中山町)で指導者の道を歩み始めた。89年に山形商高に移り、「山形の子どもたちで日本一をつかむ」という大きな夢を掲げた。「選手の特長をいかにして引き出すか」と試行錯誤を重ね、人とボールが動き続けるバスケを追い求めた。
 就任19年目、同大会で準決勝に進出した。23年目の2011年は大沼美琴主将(現JX−ENEOS)を中心に初の決勝に臨んだが、札幌山の手(北海道)に惜敗。「夢はかなわなかったが、諦めずにやっていれば、夢に限りなく近づける」と高橋コーチはしみじみと振り返った。
 豊富な経験と高い指導力が評価され、今年、U−18(18歳以下)女子日本代表のヘッドコーチに就任。11月にタイであったアジア選手権は準優勝した。
 今後は未定だが「小中学生が強くならないと(高校年代で)勝てない。山形のバスケ発展のために必要としてくれる場所があれば、力を尽くしたい」。裾野の拡大を目指し、違う立場で夢を追い続ける。(佐藤理史)


2016年12月28日水曜日


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