福島のニュース

<原発事故>税減免減収補う交付税 国が留保

 東京電力福島第1原発事故に伴い福島県と被災9町村が実施している個人住民税の減免措置を巡り、総務省が県と各町村に対し、減収分を震災復興特別交付税で補填(ほてん)する措置を留保していることが27日、分かった。留保額は計約21億円に上る。同省は「考え方や今後の対応を整理すべきだ」と県に求めており、県と協議して来年3月までに交付するかどうか改めて判断する。
 福島県内では現在、広野町を除く双葉郡7町村と川俣町、飯舘村の計9町村が、全住民を対象に、年収に応じて県民税と町村民税を減免している。減免による減収分について国の震災復興特別交付税で補ってきた。
 総務省は例年9月、減免に伴う減収分を県を通じ各自治体に交付している。本年度の交付を留保している理由について同省財政課は「減免の内容が自治体で異なっており、考え方を整理する必要がある」と説明する。
 岩手、宮城両県では被災状況に応じて住民税を減免した自治体の大半が2011年度で減免を終了。福島県の避難者は東電の賠償で一定の所得を得ている上、避難指示の解除も進んでいることから、総務省は減免継続が妥当かどうかも含め検討し、交付の是非を判断するとみられる。
 福島県市町村財政課は「減免内容は地域の実情に応じて各自治体が条例で定めており、一律には決められない」と強調。「避難指示が解除された自治体でも帰還は進んでいない。住民サービスも十分な状態になく措置は必要だ」として減収分の全額補填を求めている。

[震災復興特別交付税]東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を受け、被災自治体の財政負担を減らすため、国が2011年度に設けた特例措置。主に復興増税による税収を財源とし、3月と9月に交付する。東北の被災3県をはじめ、茨城県や千葉県などにも交付され、住民税や固定資産税の減免分補填のほか、自治体が実施した復旧工事費などに充てられている。


関連ページ: 福島 政治・行政

2016年12月28日水曜日


先頭に戻る