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<東北スポーツ10大ニュース>五輪で熱く

リオデジャネイロ五輪バドミントン女子ダブルスで世界の頂点に立ち、金メダルを手にする高橋礼選手(右)と松友選手=8月18日

 8月のリオデジャネイロ五輪で東北勢が熱く燃えた。バドミントンの女子ダブルスで、世界ランキング1位の高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス、宮城・聖ウルスラ学院英智高出)が金、レスリング女子58キロ級で伊調馨(ALSOK、八戸市出身)が女子種目初の4連覇を果たすなど、歓喜の夏となった。五輪以外でも、さまざまな活躍があった一年。河北新報社が選んだ東北スポーツ十大ニュースを紹介する。

(1)タカマツ歴史的「金」

 リオデジャネイロ五輪バドミントンの女子ダブルス決勝が行われ、世界ランキング1位の高橋礼、松友組がペデルセン、リターユヒル組(デンマーク)に18−21、21−9、21−19で逆転勝ちし、全種目を通じて日本勢初の金メダルを獲得した。
 最終ゲームの16−19。あと2点を失えば敗れる窮地から、驚異の粘りを見せての歴史的勝利だった。
 10月5日には、仙台市役所で賛辞の楯(たて)、宮城県庁で県民栄誉賞の贈呈式が行われた。「世界のタカマツ」を一目見ようと大勢の市民が駆け付け、仙台の街は祝福ムードに包まれた。
 高橋礼は「デンマークペアは30代なのに、ここまで強くなれると教えられた」、松友は「(リオ五輪までの)この4年よりも、今後勝ち続ける方が難しいが、また頑張ってみたいという気持ちが出てきた」と話し、2020年東京五輪で連覇を目指す意欲を示した。

(2)伊調五輪レスリング4連覇

 リオデジャネイロ五輪レスリング女子58キロ級の伊調が、五輪4連覇を達成した。4大会連続金メダルは五輪の全競技を通じ、女子の個人種目では初めて。伊調はこの偉業で国民栄誉賞を受賞した。
 伊調はコブロワゾロボワ(ロシア)を試合終了間際に逆転。「やっぱりレスリングは難しい。だからこそやりがいがある」と飽くなき情熱を語った。
 地元八戸市の中心部であったパブリックビューイングでは、後輩たちが「すごい」「万歳」と歓声を上げ、歓喜に沸いた。
 4年後の東京五輪について「選手としてやるには、1、2年前くらいにその方向に向かわないと。まだ覚悟ができていない」と明言を避けた。

(3)五輪卓球で日本勢躍進

 リオデジャネイロ五輪の卓球男子団体で、水谷隼(ビーコン・ラボ、青森山田高−明大出)、丹羽孝希(明大、青森山田高出)、吉村真晴(名古屋ダイハツ)の3選手が出場した日本が決勝で中国に1−3で屈し、初優勝を果たせなかった。銀メダルを首から提げたエース水谷は「本当に中国に勝てるんじゃないかと思った。複雑な気持ち」と唇をかんだ。水谷は男子シングルスでも3位となった。
 女子団体では、福原愛(ANA、仙台市出身)、石川佳純(全農)、伊藤美誠(スターツ)の日本が銅メダルを獲得した。2012年ロンドン五輪の銀に続く2大会連続のメダルとなった。福原はメダルを手に「早く仙台に帰って、(応援してくれた)みんなの喜んだ顔を見たい」と語った。

(4)羽生GPファイナルV4

 フィギュアのグランプリファイナル男子で10日、羽生結弦(ANA、宮城・東北高出)が合計293.90点で圧勝し、男女を通じて初の4連覇を果たした。ショートプログラム(SP)で首位、フリーで3位だった大会を「非常に悔しい。課題が見つかった優勝」と総括した。
 羽生は来季に開催される平昌(ピョンチャン)五輪2連覇に向け、難度の高いジャンプを導入し、今季初戦のオータム・クラシックのSPで史上初の4回転ループを成功させた。
 全日本選手権はインフルエンザのため欠場したが、世界選手権(来年3〜4月・ヘルシンキ)の代表に選ばれた。

(5)「二刀流」大谷パMVP

 日本ハムを10年ぶりに日本一へ導いたのは4年目で初めてパ・リーグ最優秀選手(MVP)に輝いた大谷翔平(岩手・花巻東高出)だった。クライマックスシリーズのファイナルステージ第5戦では九回に抑えとして登板。プロ野球最速の165キロを連発して日本シリーズ進出をつかんだ。
 打撃も鮮烈だった。特に夏場は中軸として打者に専念。104安打で打率3割2分2厘、22本塁打、67打点は全て自己最高。日本シリーズ第3戦ではサヨナラ打で連敗を2で止め、逆転日本一への起点となった。球史に残る活躍で史上初めてベストナインの投手と指名打者の両部門を同時に受賞した。

(6)13歳張本が最年少V更新

 卓球の世界ジュニア選手権が12月7日、南アフリカのケープタウンで行われ、仙台市出身で13歳の張本智和(エリートアカデミー)が男子シングルス決勝で趙勝敏(韓国)を4−3で破り、優勝した。大会は18歳以下で争われ、国際連盟によると、この種目の最年少優勝はこれまで2006年大会の松平健太(JTB、青森山田高−早大出)の15歳259日で、13歳163日の張本が塗り替えた。
 張本は今春、仙台市東宮城野小を卒業。日本オリンピック委員会が有望選手を育成する東京のエリートアカデミーに入り、6月の国際大会「荻村杯ジャパンオープン」は21歳以下男子シングルスを史上最年少で優勝。8月の全国中学大会の男子シングルスも制した。

(7)岸FA行使し楽天に入団

 西武から海外フリーエージェント(FA)権の行使を宣言した岸孝之投手が東北楽天と契約合意した。来季年俸2億2500万円を含む総額10億円以上の4年契約で、背番号は西武時代と同じ11に決まった。
 岸は入団記者会見で「野球を始めた故郷の仙台で、プロ入りまでたくさんの人に支えられてここまで来られた。地元に恩返ししたい気持ちが強くある。成長した姿を見せたい」と古里への思いを述べた。その上で「チームに貢献して優勝しないと入団した意味がない。期待に応えられるよう自分自身も成長し、東北、仙台のために精いっぱい頑張りたい」と抱負を語った。

(8)松山4勝世界ランク6位

 男子ゴルフの松山英樹(東北福祉大出)は世界選手権シリーズのHSBCチャンピオンズを制覇するなど、10月の日本国内を含めて出場した個人戦の5大会で4勝した。2016年の最終世界ランキングは6位となった。
 目標とするメジャー制覇へ「やるべき課題をしっかり克服したら勝てると思う。(マスターズまで)いい準備ができたらいい」と自信を示した。新年はトーナメント・オブ・チャンピオンズ(1月5日開幕、ハワイ)から出場する。

(9)日本一争うBリーグ開幕

 バスケットボール男子、Bリーグが9月22日に開幕した。bjリーグとナショナルリーグ(NBL)が統合され、名実ともに日本一の座を争う。東北勢は1部(B1)には仙台と秋田、2部(B2)には青森、岩手、山形、福島が参戦した。
 仙台は10〜12月に12連敗するなど、苦戦。後半戦に巻き返しを期す。

(10)3階級制覇八重樫初防衛

 国際ボクシング連盟(IBF)ライトフライ級王者の八重樫東(大橋、岩手・黒沢尻工高−拓大出)は5月8日、挑戦者マルティン・テクアペトラを判定で下し、初防衛に成功した。
 前年の12月29日には王者ハビエル・メンドサに判定勝ちし、亀田興毅、井岡一翔(井岡)に続く日本選手3人目の世界3階級制覇を達成していた。

(次点)池田が初の賞金王獲得

 男子ゴルフの池田勇太(東北福祉大出)が日本ツアーで初の賞金王となった。
 2008年にプロとしてツアーデビューした池田は翌年の日本プロ選手権という大舞台で初優勝を飾り、今年8月にはリオデジャネイロ五輪に出場するなど実績を重ねてきた。

(12)東北楽天が3年連続のBクラスに沈む。コボスタ宮城が天然芝化され、観覧車も設置。観客数は過去最多を記録。

(13)いわて国体が開催。岩手県での国体開催は46年ぶり。開催県の岩手は天皇杯2位と健闘した。

(14)バドミントン男子の桃田賢斗(福島・富岡高 出)が違法カジノ店での賭博行為により、処 分。リオ五輪出場はなくなった。

(15)J1仙台は13勝4分け17敗の年間12位に終わった。5年間で40得点を挙げたウイルソンは退団し、甲府へ。

(16)仙台六大学野球で仙台大の松本桃太郎がリーグ通算最多安打記録114本を25年ぶりに更新して120本とした。

(17)なでしこリーグ仙台レディースはリーグ4位、皇后杯4強となった。来季監督は越後氏に。

(18)J2山形は降格危機を乗り越え、11勝14分け17敗の年間14位だった。

(19)夏の甲子園で福島・聖光学院が8強入りした。

(20)プロ野球ドラフト会議で、東北関係は13人が指名された。


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2016年12月30日金曜日


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