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<減反廃止>新目安 東北は手探り

 国によるコメの生産調整(減反)の廃止で生産数量目標の配分がなくなる2018年産以降のコメ生産を巡り、東北各県の考え方や対応にばらつきが見え始めた。生産数量目標に代わる目安の必要性では一致するが、数値設定や生産現場への伝え方など課題は多く、各県とも手探りが続く。

 いち早く対応方針を打ち出したのは青森県だ。全農県本部や集荷団体などを通して市場の需要量を把握し、県農業再生協議会(再生協)が数字を積み上げて目標値を決める。
 県農産園芸課は「県ごとのシェアに基づく数値は、いずれ現実と離れていく。自分たちで汗をかき、需要をつかんでいく必要がある」と強調する。
 秋田県は26日にあった県再生協の会議で、当初方針を軌道修正した。従来通り、国が示す需要見通しに県のシェアを掛け合わせた数値の提示を想定していたが、「さまざまな形で算定方法を研究すべきだ」との意見が相次いだためだ。
 17年産に関し、県産米の在庫量と相対取引価格の動向を基に算出した生産量と、シェア方式による生産量の中間値を試行的に示すことで決着した。県水田総合利用課は「18年産で変わる可能性もある。妥当性を検証し本番に臨む」と話す。
 青森、秋田以外の4県は対応を決めかねている。宮城県は年内の取りまとめを目指したが、検討会合で「もう少し議論を深めるべきだ」との意見が出され、17年3月下旬に持ち越した。
 同県はシェア方式、実需の積み上げ方式に加え、両案の間を採る独自の方式も模索する。県農産園芸環境課は「新たな需要創出を前提に、農家の経営安定にもつながる目安とする必要がある」と慎重な姿勢だ。
 山形県は17年8月ごろまでかかる見通し。「生産者が主体的に需要を判断することが望ましいが、現状では難しい」(県産米ブランド推進課)との認識で、見極めにくいコメ取引の動向に頭を悩ませる。
 福島県は27日、18〜22年産の中期的な目標値を市町村に示した。18年産以降は毎年、目安を提示することを確認したが、具体的な方法は検討課題とした。県水田畑作課は「各地域の特色や事情を踏まえて考えていく」と説明する。
 各県が設定する目安などに強制力はない。減反廃止で、回復基調にある米価や需給バランスに影響が出るとの懸念が根強い中、岩手県農産園芸課は「農家や集荷団体などに理解を深めてもらうことが大きなポイントになる」と見込む。


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2016年12月31日土曜日


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