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<さんさん商店街>仮設「卒業」再興誓う

仮設商店街への支援に感謝し、手を振って別れを告げる商店主ら

 東日本大震災で被災した32の商店が集まる宮城県南三陸町志津川の仮設商店街「南三陸さんさん商店街」が31日、閉鎖した。支援者による卒業イベントが現地であり、商店主らは4年10カ月の軌跡を振り返りながら、3月に開業する新商店街をにぎわいの拠点にすることを誓い合った。
 イベントでは町民やボランティアから各商店の代表に、功績をたたえる卒業証書が贈られた。商店街運営組合の阿部忠彦組合長(54)は「町民に愛され、町を訪れる人に楽しんでもらえる新たな魅力をつくり出したい」と新商店街への意気込みを語った。
 佐藤仁町長は「商店街がなければ町がどうなっていたか分からない。町はできる限り、新商店街の支援をする」と述べた。
 商店関係者は震災直後の2011年4月以降、避難所生活の中、商店街再建に向けて約40回の勉強会を重ねた。店は全て平屋。飲食、雑貨、鮮魚など分野ごとに配置し、客の回遊性を高めた。約300台の駐車場を備え、中心に催事ができるフードコートも設けた。
 及川善祐・前組合長(63)は「本格復旧まで5年以上かかると覚悟した。ただの買い物の場ではなく、一つの『まち』をつくる必要があった」と回想する。
 12年2月にオープンすると、海鮮をふんだんに使った名物「キラキラ丼」や土産品目当てに毎年20万人以上が訪れた。経済産業省から13年度の「がんばる商店街30選」に選ばれ、知名度が高まった。盆踊り大会や月2回の朝市を開き、地元住民の憩いの場としての役割も果たした。
 新しい商店街は3月3日、約1キロ南東のかさ上げした志津川地区の市街地に開業する。32店で構成する仮設商店街のうち、23店が出店する。
 新商店街に移らず、仮設商店街の跡地に再建する飲食店「志のや」の高橋修さん(58)は「お客さんが集まるか不安だったが、予想以上の方に来ていただき感謝したい。今後も新商店街と連携し、食の面で町を盛り上げたい」と話した。


2017年01月01日日曜日


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