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<原発事故>帰還困難区域除き避難解除へ

 東京電力福島第1原発事故に伴う福島県内の避難指示は2017年春、浪江町など4町村で帰還困難区域を除いて解除される見通しだ。既に解除された自治体では住民帰還の足取りは遅く、地域再生に向け、安心して暮らせる環境整備の加速などが求められる。
 第1原発が立地する大熊、双葉両町の避難指示は、帰還困難区域以外を含めて続く。政府が15年6月の閣議決定で「17年3月末まで」とした同区域を除く全域での解除は不可能な状況だ。
 国は今年春、浪江町、富岡町、飯舘村の帰還困難区域を除く全域と、川俣町山木屋地区の避難指示を解除する。飯舘村と川俣町は3月31日の解除が決定。浪江、富岡両町には1月中にも解除日を伝える見通しだ。
 これまでに解除された自治体の帰還者数などは表の通り。最も早かった田村市都路地区東部以外は帰還率が低迷し、帰還者は高齢者が多い。楢葉町と南相馬市小高区では17年春、学校が地元で再開される予定で、子育て世代がどれだけ戻るかが地域の今後を左右するとみられる。
 県避難地域復興局の成田良洋局長は「避難指示の解除はあくまでスタート。医療や買い物の環境、交通網を整備し、住民帰還が進む地域づくりを後押しする」と強調する。
 一方、大熊、双葉両町は帰還困難区域が大半を占める。国は17年度以降、同区域内で国費による「特定復興拠点」の整備や除染を進める。
 大熊町は居住制限区域の大川原地区を独自に復興拠点と位置付け、18年度中に町役場新庁舎を建設。約50世帯分の災害公営住宅や商業、宿泊施設を整備する。
 双葉町は海沿いにある避難指示解除準備区域に「新産業ゾーン」などを設定し、20年度までの避難指示解除を目指す。帰還困難区域のうち、放射線量が低い地域で23年度ごろに居住が可能となる計画を打ち出す。


2017年01月04日水曜日


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