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<高野病院長宅火災>102人入院 常勤医不在

記者会見で高野病院への支援策を説明する遠藤町長(中央)、尾崎医師(左)ら

 福島県広野町の「高野病院」の高野英男院長(81)が火災で死亡し、常勤医不在となった同病院を支援するため、緊急措置として、同県浜通りの医師らが当面、ボランティアで診療することが決まった。町も共に支援活動を展開する。南相馬市立総合病院の尾崎章彦医師(31)や遠藤智町長らが3日、町役場で記者会見して発表した。
 高野病院は東京電力福島第1原発事故後、双葉郡内で唯一、病院として診療を続けている。精神科や内科があり、現在102人が入院。高野院長はただ一人の常勤医として日中の診察や入院患者の対応、夜間の当直などに当たっていた。
 地域医療を支える高野病院を守るため、尾崎医師らが「高野病院を支援する会」を設立。フェイスブックや知人らを通し、ボランティアでの診療を募り、町も浜通りの医療機関に協力を呼び掛けた。
 南相馬や相馬、いわき各市のほか、千葉県や長野県などの医師からも協力の申し出があった。1月は約20人の医師が参加し、日中の診察や当直勤務に当たる。
 町は医師の交通費と宿泊費を負担。協力申し出の受け付けなど、受け入れ態勢を整える。遠藤町長が「支援する会」会長に就いた。
 尾崎医師は「高野病院は地域に大きな役割を果たし、原発事故被災地の医療のシンボル的な存在。全国から支援の声が届き、感謝している」と話した。
 遠藤町長は「ボランティアによる診療は、地域医療の崩壊を防ぐための短期的な支援。高野病院が常勤医不在で閉院にならぬよう、中長期的な医療体制の構築に向け、国と県に特段の支援を求める」と強調した。


2017年01月04日水曜日


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