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<衆院選>連合 野党共闘に温度差

次期衆院選の戦い方について語る神津連合会長=昨年10月、仙台市青葉区のホテル

 2017年は衆院解散と次期衆院選のタイミングをにらみ、与野党の攻防が激しさを増す。巨大与党の打倒を期す野党にとって、共闘態勢を組む鍵は野党第1党の民進党を支える国内最大の労働団体、連合の動向だ。神津里季生会長は共産党を警戒して共闘に否定的だが、それぞれの事情を抱える東北の各連合組織には前向きな声もある。
 「連合が共産党と選挙戦において連携することはあり得ない」。連合は昨年12月22日、次期衆院選の基本方針を決め、「非自民非共産」の二大政党体制を目指す原則を再確認した。
 神津会長は同10月中旬、仙台市で開いた記者会見で「基本的方向性が一致しない。共産と手を握れば、逃げる票は相当ある」と言い切った。共産主義社会を目指す綱領を降ろさない共産への嫌悪感を示した。
 東北の連合組織のスタンスは表の通り。16年の参院選で野党統一候補が勝利した県でも、衆院選での共闘には違和感が広がる。
 連合福島は同11月下旬、民進、社民両県連に共産との共闘を見送るよう迫る文書を出した。加藤光一事務局長は「衆院選は政権選択であり、戦い方を整理する必要がある」と説明する。
 連合山形はこれまでの国政選挙で民進、社民、連合の3者で連携してきた経緯を重視する。「同じ枠組みで戦うのが基本」(設楽正事務局長)との立場だ。
 昨夏の参院選では東北で唯一、野党統一候補が敗れた秋田。共闘効果は十分に出なかった。連合秋田の藤井真悟事務局長は「労組としてどう関わるのか慎重に考えていく」と話す。
 連合内には戦後、共産が支援する労組と激しい勢力争いを演じた労組もある。ある産業別労組(産別)幹部は「感情的に手を組めない」と漏らす。
 一方で共闘に前向きな県組織もある。
 「単純に戦って勝負になる状況にない。相乗りの形を工夫したい」。連合青森の内村隆志会長は、前回(14年)、前々回(12年)とも県内4選挙区で自民に全勝を許した衆院選で、共闘に勝機を求める。
 連合の基本方針には「選挙戦術の次元を超えた共闘を行えば(中略)国民からの理解を得られるとは考え難い」との文言もある。連立政権に踏み込まず、選挙協力の範囲であれば共産と組む余地も残した。連合宮城の小出裕一会長は「選挙直前には一致できる政策が見えるはず」と見込む。
 岩手では15年知事選から野党共闘の流れが続く。「他県と比べ共闘の土壌がかなりできている」と連合岩手の斎藤健市会長。共産との関係は「思い切った連携に踏み込めないが、足を引っ張り合わなければ、それでいい」と強調する。
 民進は連合の意向も踏まえ、野党各党と協議を続けている。郡和子宮城県連幹事長は「どのような図柄なら共闘を描けるのか、協調点を探っていく」と語る。


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2017年01月04日水曜日


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