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<東北大>読唇は脳の聴覚野の働きを解明

 相手の口の動きを見て発した音声を読み取る「読唇」能力は、大脳の聴覚に関係する部分が関わって情報処理していたことが、東北大大学院医工学研究科の川瀬哲明教授(聴覚医学)らの研究で分かった。これまでは、脳のより中枢部で高度な情報処理が行われていると考えられていた。
 川瀬教授らの研究グループは、被験者に「ベ」と発音した音声と同時に、「ゲ」と発音した顔の映像を見てもらった。この場合、音声と映像の両情報が脳で統合され、被験者には「デ」と聞こえるという。
 音声と映像が統合した瞬間の脳の状態をセンサーで計測したところ、耳から入った音声が電気信号になって最初に到達する「聴覚野」が反応していることを確認した。音声と映像をわずかにずらしても、聴覚野が反応していた。
 聴覚野の働きはこれまで、単なる音声をより高度な音韻に変換すると考えられていた。
 研究成果は、聴覚と視覚を統合する機能が弱い自閉症など発達障害の客観診断に応用できるという。また、聴力検査で異常が認められないにもかかわらず、難聴の症状を訴える患者の診察への応用も考えられる。


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2017年01月06日金曜日


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