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<インバウンド>山形 世界が認めた「食」紹介

精進料理の説明を受けるイタリア食科学大の関係者ら=2016年12月、鶴岡市の出羽三山神社・斎館

 「おわんに3本並んだ月山筍(だけ)は出羽三山の三つのお山を表している。山の物で作った精進料理を山中で食べることで、お山のエネルギーも一緒に頂いている」
 昨年12月上旬、山形県鶴岡市羽黒町の出羽三山神社「斎館」。イタリア食科学大学の教授や卒業生ら20人余りが、修験者の食事として知られる精進料理の解説に食い入るように聞き入った。
 一行は3日間かけて、温海カブなど鶴岡の多様な在来作物や郷土料理を口にし、独自の発展を遂げた食文化を学んで帰った。
 同大職員のザチ・ブリュースターさん(25)は「東京などの都会と違い、昔ながらの食文化や建物が残っている。時代を経たことで革新的であり魅力だ。(海外で)知られていないのがもったいない」と話した。
 鶴岡市は2014年12月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)から「食文化」分野で世界的に特色のある都市として国内で唯一、認定を受けた。
 それ以来、産学官民でつくる推進協議会が中心となり、精進料理や、だだちゃ豆に代表される食文化を前面に出した外国人旅行者の誘致戦略に取り組む。
 世界で初めて「食科学」の専門大学として誕生し、70カ国以上の生徒が在籍する同大と鶴岡市が締結した連携協定もその一環。研修生の受け入れなどを通じ、鶴岡の食関連産業に海外の知見を取り入れ、訪日客をもてなすノウハウも磨く。
 15年10月にはイタリア・ミラノの国際博覧会に出展し、「食の街・鶴岡」をPRした。昨年10月にはフランス・パリでもプロモーション活動を展開し、同11月には農水省の「食と農の景勝地」の認定を受けた。
 市食文化推進室の秋葉敏郎室長は「日本で食を楽しむのならTSURUOKAで、という環境を整えたい。鶴岡の潜在能力ならそれができる」と展望を描く。


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2017年01月04日水曜日


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