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<インバウンド>観光復興へ知名度や交通課題

 東北運輸局によると、東北の外国人延べ宿泊者数は東日本大震災で大きく落ち込んだが、その後は年々増加している。2015年は52万6000人となり、震災前の水準に戻った。16年は1〜9月の累計で41万4000人となり、前年同期を既に2割程度上回っている。
 16年実績を国別にみると、最も多いのが台湾の12万3280人。東北観光推進機構などが中心となり、台湾メディア招請や現地プロモーションを展開した。6月に格安航空会社(LCC)タイガーエア台湾の仙台−台北線が開設された影響も大きい。
 タイは1万9500人と前年同期比55%増。市場規模は小さいが、食や温泉などのニーズが東北の強みと合致した。スキー旅行者を中心にオーストラリアからの関心も高まっており、震災前の約4倍に増えた。
 ただ、全国に占める東北の外国人旅行者の割合は0.9%にとどまる。東京や大阪、京都などに比べて知名度の低さや二次交通の悪さが課題となっている。
 6県別の外国人宿泊者数は表の通り。全国順位は宮城の34位が最高で、東北の苦戦ぶりが顕著だ。
 前年同期と比べた増減率は6県で明暗が分かれた。リンゴや桜で地域をPRする青森や、栃木・日光から足を延ばす訪日客を取り込む福島は伸びているが、秋田はマイナス。昨年12月から大韓航空の秋田−ソウル線が運休していることが響いている。
 東北運輸局の北川功国際観光課長は「誘客の成果が出始めた台湾やタイ、中国などに集中して継続的に施策を展開することが大切だ。鍵を握るのは直行便誘致。チャーター便だけでなく定期便を実現するためには、東北から海外に行く動きを太くすることも必要になる」と話す。


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2017年01月04日水曜日


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