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<E番ノート>家族のために

伊東亮大内野手

 夢と希望に満ちた新人14人を迎えたチームで、悲壮感漂う選手がいる。2年前の新人、27歳の伊東内野手だ。このオフは同期や先輩の地元社会人出身者の多くが退団を強いられた中、支配下から育成選手に降格しながらもチームに残った。
 日本製紙石巻から左の主砲候補として入った2015年、2本塁打で足がかりを得た。だが16年は不振に陥り1軍出場なし。「もうやるしかない」と支配下登録復帰を目指す。コボパ宮城の室内練習場。正月三が日開けの練習初日からひたすらバットを振る。それには訳がある。家族の存在だ。
 「もう終わってもいいや」。昨秋、戦力外通告を受け、一度は野球を諦める覚悟をした。だが妻は背中を押してくれた。「続けたい気持ちがあるなら、もう1年やったら」。生後7カ月の長女の世話に追われる彼女の言葉が心に響いた。
 昨季は打撃に悩み、遠心力を生かして飛ばす打ち方を見失ったが、本来の形を取り戻しつつあるという。「今は迷いはない。ぶれない気持ちで結果を残すだけ」。一家のあるじとして、妻の思いに応えようとしている。(金野正之)


2017年01月08日日曜日


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