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<仙台東部復興道路>落札率が高止まり

工事が本格化している東部復興道路=6日、仙台市若林区(写真と本文は関係ありません)

 東日本大震災後、仙台市が大規模津波による被害軽減のため沿岸地域に建設している東部復興道路工事の一般競争入札で、予定価格に対する落札価格の割合(落札率)が半数以上で90%を超え、予定価格に近い97%での落札も複数あることが9日、分かった。参加業者・共同企業体(JV)が1者だけの入札や入札辞退も多く、競争性の低さが目立つ。
 東部復興道路工事は、2016年3月で復興計画期間が終了した市にとって最後の大規模復興事業。六つの工区ごとに複数の工事に分け、地元業者限定の一般競争入札で発注している。
 入札は13年度に始まり、16年度までに18件を実施。入札結果は表の通り。落札率は82.7〜97.0%の範囲で、4カ年度の平均は91.3%。半数以上の10件が平均を上回った。特に16年度は3件が95%以上の高い落札率となっている。
 特定の業者が受注する際に落札率が高めとなる傾向も見られる。B社は2件を単独、4件をJV代表で受注したが、いずれも落札率は90%を超え、16年度の3件は94.9〜97.0%の高率だった。B社は「現場特性などを鑑みて、難易度が高いと判断した」と、低額での工事が困難だった事情を強調する。
 市によると、15年度に市が契約した土木工事の一般競争入札の平均落札率は92.23%。東部復興道路工事の落札率について、市は「ばらつきがあり一概に高低は言えないが、現状は競争性が確保できている」(契約課)との見方を示す。
 「一者入札」と辞退の多さも特徴だ。全18件のうち4件が一者入札で決定。7件は参加を申し込んだ1〜2者が辞退したため、うち4件は結果的に1者しか入札しなかった。
 宮城県や東北地方整備局の入札監視機関の委員を務める泉田成美東北大大学院教授(産業組織論)は「復興工事は総じて落札率が高く、東部復興道路も高すぎるとまでは言えないが、一般的に落札率95%以上は談合が疑われる目安になる」と指摘。辞退の多さについては「業者間で何らかの調整が行われている可能性は否定できない」と話す。

[仙台市東部復興道路]震災の津波で浸水した宮城県道塩釜亘理線などを盛り土で約6メートルかさ上げし、堤防機能を持たせる。2014年3月に着工し、18年度内に完成予定。総延長は10.2キロで、これまで7.9キロ分の工事が契約済み。東部復興道路に接して東西方向に延びる県道井土長町、荒浜原町両線と市道南蒲生浄化センター1号線は拡幅し、避難道路として整備する。避難道路を合わせた総事業費は325億円。


2017年01月10日火曜日


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