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<キラリこの技>フィギュア 3Dを駆使

デザインココが製作したキャラクターのフィギュア
独自開発した大型3Dプリンター「ココミヤギ76」

 東北で独自の技術やユニークな発想でものづくりを続け、存在感を発揮する企業がある。昨年夏の連載に続き、優れた技を持つ企業を訪ねた。

◎東北ものづくりPart2(5完)デザインココ(仙台市)

 ルパン三世やワンピース、初音ミク…。大規模なアニメイベントなどで展示されるキャラクターの等身大フィギュア製作で、国内有数の受注実績を持つ。
 現在、玩具メーカー大手のバンダイ(東京)と共同で、ゴジラの大型フィギュア(高さ約1.9メートル、重さ約90キロ)の製作に取り組む。価格は1体約450万円で、今年7月から限定10体を販売する。
 ゴジラフィギュアを形作る基礎パーツ約50個を製作するのは、2015年に自社開発した3Dプリンター「ココミヤギ76(ななろく)」。最大で高さ70センチ、幅60センチ、奥行き60センチの造形物を製作できる国内最大級の3Dプリンターだ。
 制御プログラムを独自開発し、複雑な形状の造形が可能。植物由来のポリ乳酸樹脂を材料に使い、ゴジラの爪や尻尾などを設計データ通りに再現できる。千賀淳哉社長(51)は「従来のプリンターでは無理だった巨大造形物の製作が可能だ」と胸を張る。
 1992年の創業当時は看板など広告物を主に製作。約10年前から等身大フィギュアの製作を始めた。造形職人が発泡スチロールなどで原型を作った後、型を取り、成形するのが従来のやり方だったが、工程の効率化を目指し、2012年に3Dプリンターの開発に着手。ココミヤギ76を実用化した。
 青葉区の本社と登米市の工場で計8台が稼働中。医療分野への参入を目指しており、コンピューター断層撮影装置(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)で得られた3D画像データを基に、人工関節治具や臓器の縫合訓練用模型を製作し、医療機関に売り込んでいる。
 千賀社長は「従来の医療器具は輸入品が多く、非常に高価。ココミヤギ76で製作した器具は価格が大幅に安く、しかも正確だ。新たな医工連携の形をつくり、世の中の役に立ちたい」と意気込む。

●記者のひとこと/メード・イン・宮城貫く

 従業員は20〜30代を中心に45人。「モノを作ることが大好きな人たちの集まり」と千賀社長は言う。仕上がる作品は精密で妥協がない。首都圏からの発注が多いが、「宮城で完結したい」とメード・イン・宮城を貫く。地方のものづくり企業の意地を感じた。(報道部・山口達也)


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2017年01月13日金曜日


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