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<にゃんとワンポイント>2器官使い情報入手

鼻とヤコブソン器官。二つの嗅覚を用いながら、生きるために必要な情報を得ている猫=仙台市青葉区、猫カフェ天使のこねこネコ

◎猫の嗅覚

 猫には二つのにおいを感知する器官があります。一つ目は、フードや空気中のにおいを嗅ぎ分ける、いわゆる「鼻」としての機能を持つ器官です。嗅ぎ分ける能力は犬より劣りますが、それでもヒトの数十万倍と、はるかに優れた嗅覚を持っています。
 猫はこの能力を利用し生命維持に不可欠な食物の確認をします。食べても大丈夫か否かを、鼻から得る情報で判断しているのです。なので、呼吸器系疾患によって鼻が詰まったり、鼻汁を多量に分泌したりすると、においをうまく嗅げず、食べたくても食べられなくなることがあります。
 そうした場合には、水分の多いウエットタイプのフードに切り替えたり、人肌程度に温めたりすると食べることがあります。その子にあった食事管理を工夫してみてください。
 二つ目の嗅覚は「ヤコブソン器官」です。微量な分子成分である「フェロモン」やフェロモンに類する物質を感知します。
 この器官は上顎と鼻腔(びくう)の間にあり、上顎前歯の後ろにある小さな二つの穴とつながっていて、ここからフェロモンを取り込みます。微量のフェロモンを感知した猫は、より多く取り入れようと口を半開きにし、愛嬌(あいきょう)のある表情をします。これを「フレーメン反応」と呼びます。
 体臭や尿中に含まれるフェロモンを感知することで、猫は仲間とのコミュニケーションを図り、さまざまな情報を入手します。繁殖期には交配相手を見つける手掛かりにもなります。
 面白いことに、フレーメン反応は人間の体の一部や着衣のにおいなどでも誘発されることがあります。一体どんな情報を入手し分析しているのか…。興味深い生き物だとつくづく思います。(専門学校講師・獣医師 成沢千香)


2017年01月13日金曜日


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