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<原発事故>休校前に復活誓いキックオフ

富岡高と女子サッカー部の復活を誓う試合に向け、男子と一緒に練習する部員たち

 東京電力福島第1原発事故の影響で、3月で休校となる福島県立富岡高の女子サッカー部が14日、同県広野町で記念試合に臨む。対戦相手は共に東北の女子サッカーをけん引してきた東京電力マリーゼのOGチーム。事故後に富岡町から福島市のサテライト校に移りながら強豪の伝統を守った選手たちは、チーム復活の誓いをキックに込める。
 試合は「再開祈念イベント」と銘打ち、広野町サッカー場である。女子サッカー部は現在の3年生部員6人と卒業生を合わせた30人余りで「チーム富岡」を結成する。対戦するマリーゼOGには、2005年のマリーゼ誕生時の主将五十嵐章恵さんらが参加する。
 富岡高女子サッカー部は06年度の創部で、主な成績は表の通り。07年度からは4年連続で全国高校選手権に出場した。
 原発事故で状況は一変。高校は県内外の最大5カ所に分散し、女子サッカー部は福島北高(福島市)の敷地内のサテライト校に拠点を移した。
 最後の新入生となったのが14年度に入学した現在の3年生。女子サッカー部はその年、全国高校選手権への出場を果たした。15、16の両年度はふたば未来学園高(広野町)との合同チームで大会に参加し、15年度は全国高校総体(インターハイ)に初出場した。
 3年生6人は全て県内出身で、うち3人は福島市内の旅館を寮代わりに共同生活を送ってきた。その一人、渡部望さん(17)は「厳しい練習では先輩方が優しくフォローしてくれた。富岡に入って良かった」と言う。
 14日の試合は伝統を培った先輩たちと同じピッチに立つ機会になる。官野紗彩(さあや)さん(18)は「憧れの先輩たちと交流できる。事故後の厳しい環境下でも頑張ってきた私たちの姿を見てほしい」と期待する。
 6人のうち4人は大学進学が決まっている。八戸学院大でサッカーを続ける予定の主将渋谷帆香(ほのか)さん(17)は「休部は残念だが、富岡町に活気が戻り、いつかは富岡高と女子サッカー部が再開してほしい。そのときはOGとして後輩たちとサッカーを楽しむ」と力を込める。
 14日の試合は午後1時キックオフ。チーム富岡の選手らは同日午前、富岡町にある本校舎を訪れる。


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2017年01月13日金曜日


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