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五輪の壁に挑む 盛岡の14歳世界ユース準V

カラフルなホールドをつかみ、せり出す壁を登っていく伊藤さん

 スポーツクライミングの世界ユースでトップレベルの実力を持つ盛岡市松園中2年の伊藤ふたばさん(14)が、2020年東京五輪への出場を目指して連日、練習に励んでいる。昨年はアジアユース選手権で2種目を制覇。世界ユース選手権にも出場し、1種目で準優勝に輝いた。「体も心も鍛えて憧れの五輪に出たい」と気力をみなぎらせる。

 伊藤さんは昨年9月、イランのテヘランであったアジアユースで、女子ユースB(2001、02年生まれ)に出場。高さ5メートル以下の壁で複数の課題に挑んで登り切った数を競う「ボルダリング」、十数メートルの壁で制限時間内に到達した高さを争う「リード」で優勝した。
 11月には中国・広州であった世界ユースに初出場。ユースBのボルダリングとリードで54人と競った。リードは9位。得意のボルダリングは上位6人で争う決勝に進出したが、米国の選手に及ばず準優勝だった。
 「勝てる場面はあったのに、ひるんでしまった。あと一歩が伸ばせなかった」と悔しさをにじませる。
 身長160センチ。しなやかな腕と脚を伸ばし、ホールドと呼ばれるカラフルな突起物をつかむ。時には次のホールドへばねのように飛び跳ね、覆いかぶさるような壁を次々と突破する。
 伊藤さんがスポーツクライミングを始めたのは、父崇文さん(42)の影響で小学3年の冬に岩手県山岳協会のジュニア教室に通ったのがきっかけ。「練習では気が済むまでずっと登り続ける。壁の頂点にたどり着いた瞬間の達成感が楽しい」と笑顔で語る。
 練習拠点の県営運動公園(盛岡市)で、年上の有力選手と共にトレーニングする環境も強さを支えている。同協会の畠山晃強化部長は「常に冷静なクライマー。落ち着いてルートを分析するとともに、経験に基づき最適な作戦を立てる能力がある」と評価する。
 日本にはワールドカップランキング(16歳以上)で上位を占める選手が多い。五輪出場枠は未定だが、ハイレベルの争いが予想されるという。
 18歳で東京五輪を迎える伊藤さん。「これまでは見るだけだったけど、スポーツクライミングが種目になり身近になった。世界で戦える実力を付けたい」と高い壁に挑む。


2017年01月14日土曜日


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