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<タリウム事件>元同級生「真実話して」

元名大生が住んでいたアパート。1階の自室内で森さんの遺体が見つかった=12日午後5時ごろ、名古屋市昭和区

 2014年に名古屋市で高齢女性を殺害し、12年に仙台市で同級生2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた名古屋大の元女子学生(21)=仙台市出身、事件当時未成年=の初公判を16日に控え、高校時代の同級生が複雑な思いを募らせている。タリウム混入事件の舞台は共に学んだ仙台市内の私立高校。同級生たちは数々の凶行に心を痛めつつ、「真実を話してほしい」と訴える。
 「私の知っている彼女なら、裁判で本当のことを話してくれると思う」
 同級生だった女性(21)が語る。
 元名大生は当時は明るく活発な性格だったといい、「高校時代の姿と凄惨(せいさん)な事件とのギャップがある。心に黒い部分を抱え、『友達』を演じていたのかもしれない」と話す。
 同級生だった男性(21)は、元名大生から「変わったお菓子があるけど、食べないか」と渡されたことがある。味がなく、すぐに吐き出して体に異変はなかったが、「怪しいお菓子だった」と身をすくめる。
 「危険な白い粉」。元名大生は小さなビニールパックに入れた白い粉を校内で見せびらかし、教員から厳重注意を受けていた。
 薬物への強い関心は「当時から有名」(複数の同級生)だった。高校2年の時、同じクラスの男性(20)に2度、硫酸タリウムを飲ませたとされる。
 元名大生が薬品に強い執着心を示していた事実について、高校の校長はこれまでの取材に「在学中は一切把握していなかった」と明言したが、同級生たちは「それはない」と真っ向から否定する。
 タリウム混入事件から約2年半後、名古屋市で女性殺害事件が起きた。同じ学年だった女性(21)は「あの時、学校がきちんと対応していたら殺人事件は起きなかったかもしれない」と母校に不信感を募らせる。
 高校側はタリウム混入事件後、在校生への聞き取りや情報提供を求めることをせず、消極的な姿勢に終始した。当時をよく知るはずの元教諭の男性は取材に「何も知らない」と述べたきり、堅く口を閉ざした。


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2017年01月16日月曜日


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