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<タリウム事件>凶悪犯のイメージなく

 「タリウム事件の被害者が死亡しても構わないと考えたことはありません」
 山田耕司裁判長から6件の起訴内容に対する意見を尋ねられた元名大生は、タリウム事件に関しては明確に殺意を否認した。被害者の薬物中毒の詳しい症状についても「知りませんでした」と述べた。
 被告席に戻った後は刑務官2人と弁護団10人に囲まれ、傍聴席からはほとんど様子はうかがえない。検察官が証拠の手おのや折り畳みナイフの実物を示しながら「殺害時に使ったものか」と確認すると、「はい、間違いありません」。質問の度に「はい」「いいえ」とはきはきと応じた。
 殺人、殺人未遂、放火未遂と次々に凶行に及んだとされる凶悪犯のイメージはなく、一見すれば「普通の子」。残虐な行為と目の前の元名大生の所作とのギャップに、思わず頭を抱える裁判員もいた。
 初日の審理は約4時間に及んだが、元名大生は終始落ち着いた様子。検察側が「母はただの標的にされたのか」と憤る遺族の供述調書を読み上げても、じっと聞き入っていた。
 被告席と傍聴席を遮るついたてはなく、地裁は盗撮を警戒し、傍聴者に対する所持品検査を実施。金属探知機を使いカメラなどの持ち込みを厳しく点検したため、開廷が約25分遅れた。
 裁判長は開廷直前、「少年時の犯行であり、(報道用の)スケッチも被告の顔が分からないようにしてほしい」と配慮を求める場面もあった。(報道部・斉藤隼人)


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2017年01月17日火曜日


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