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<宮城インバウンド>官民タッグ 台湾で宣伝

伝統こけしの絵付けを体験する台湾からの観光客。チーム蔵王町の成果が見え始めた=2016年12月29日、宮城県蔵王町のみやぎ蔵王こけし館

 増え続ける訪日外国人旅行者(インバウンド)。地域の元気につなげたいと、宮城県内でも各地で誘致に知恵を絞る。「ぜひ、おらほに」。まちが、ひとが、宝物が、旅行者を待っている。

◎売り込みは海を越えて チーム蔵王町(宮城県蔵王町)

<飛び込み営業も>
 2016年の10月中旬、宮城県蔵王町で観光に携わる官民有志による通称「チーム蔵王町」の3人が台湾に飛んだ。
 首都・台北市を中心に20余りの旅行会社を訪問。スキー場での雪遊び、雪上車での樹氷巡り、遠刈田温泉の宿泊奨励金を武器に「冬のZAO」を売り込んだ。
 飛び込み営業に近かったが、反応は上々。「仙台空港からバスで何分?」「キツネ村(白石市)や一目千本桜(大河原、柴田両町)までは?」。先方から具体的な質問を浴びた。
 「台湾は日本以上に体面を気にする。こちらが出向いてPRした効果はあった」と話すのは、遠刈田温泉街で台湾喫茶店を営む佐藤雅宣さん(37)。以前に仕事で10年ほど台湾を行き来した経験から、通訳を兼ねて露払い役を買って出た。

<直行便活用図る>
 一方で観光地間競争の激しさを肌で知った。「言葉の問題や案内表示、宿泊施設の連携、町を象徴する食べ物。有望だが、課題も多い」と振り返る。
 町の観光客入り込み数は156万人(15年)。仙南で最多とはいえ、ここ数年は東日本大震災や東京電力福島第1原発事故、蔵王山への火口周辺警報と試練続き。後手に回った訪日外国人旅行者(インバウンド)対策の挽回を期し、チームは船出した。
 当面のターゲットは、仙台空港発着の直行便が週6日運航され、親日家が多い台湾。国の財源も活用し、10月から3カ月連続で訪台し、旅行博や商談会で熱烈アピールした。

<ツアーの1泊を>
 「蔵王の名前は知られているが、山形寄りのイメージ。『周回遅れ』は仕方ない」。12月上旬に台北市、台中市に出張した町農林観光課の平間和彦さん(43)の偽らざる思いだ。
 それでも、一連の活動で16年度内に1000人ものツアー客がやって来る見通しだ。残雪の蔵王エコーラインを生かした「雪の壁ウオーク」(4月)、自転車登坂レース「日本の蔵王ヒルクライム」(5月)への招致も確実にした。
 チームがまいた種は早くも実を結びつつある。「町挙げての取り組みに発展させ、東北を回るツアーのうち1日は遠刈田に泊まり、宮城の蔵王を楽しんでもらえるプランを練りたい」と平間さん。東北各地の切磋琢磨(せっさたくま)と共存共栄を願う。(白石支局・瀬川元章)


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2017年01月07日土曜日


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