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外国人の子の高校受験支援 元教諭ら奮闘中

元教員のボランティアに教わりながら勉強する藤田さん(左)

 宮城県内の高校の受験に挑戦する外国人の子どもを、気仙沼市などの元教員らでつくるチームがボランティアで支援している。中学生にとっては大きな試練である高校受験だが、来日して日が浅く日本語の不得手な子どもはなおさらだ。メンバーは「伴走型支援のモデルケースにしたい」と意欲を見せる。
 支援の対象は中国・瀋陽から昨夏、母親がいる気仙沼市内に移り住んだ藤田瑤佳(ようか)さん(16)。同市と登米市の元教員4人が交代で11月から月〜木曜日に2時間ずつ、気仙沼市内の「みゆき英語学舎」の教室を借りて日本語を教えている。
 中国国籍の藤田さんは日本語を学び始めてまだ5カ月。入試の面接に備え質疑応答も練習する。「英語が得意で、我慢強いのが長所です」。少しずつ語彙(ごい)が増えてきた藤田さんは「先生が優しく教えてくれる」とうれしそうに話す。
 藤田さんは昨年6月に瀋陽の中学校を卒業し、来日してからは日本の中学校には通っていない。こうした子どもが日本で高校入試に挑む場合、学習支援や進路指導といったケアは行き届きにくいのが実情だ。
 そこで、気仙沼市主催の日本語教室を手伝っている民間団体「はまろう会」の元中学・高校教員らが藤田さんの支援を買って出た。
 「受験に挑戦すると知ったのは彼女が日本語をまだ話せないころだった」と振り返るのは同市の渡部千鶴子さん(70)。同市の加藤俊之さん(64)と阿部志津子さん(61)は「素直でどんどん吸収している」と成長ぶりに目を細める。
 今月下旬に入試本番に臨む藤田さんは「高校で友達や先生と仲良くなり、バドミントンもしてみたい。将来は医者になって、病気の人を助けたい」と話す。

[メモ]日本語の理解が十分ではない海外帰国生徒や外国人生徒の高校進学支援として、県内の公立高入試では「配慮申請」を出すと、試験時間延長(1科目10〜20分ほど)や社会や国語などの入試科目免除が認められる場合もある。16年度は前期・後期選抜で計7人が認められた。私学でも個々に対応しているケースがある。


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2017年01月18日水曜日


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