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<宮城インバウンド>県内在住外国人に照準

設立イベントで好評だった女性向けの着付け体験。協会では「日本らしさ」を前面に情報発信していく=2016年10月

 増え続ける訪日外国人旅行者(インバウンド)。地域の元気につなげたいと、宮城県内でも各地で誘致に知恵を絞る。「ぜひ、おらほに」。まちが、ひとが、宝物が、旅行者を待っている。

◎隗より始めよ 東北インバウンド協会(宮城県美里町)

<日本らしさ強調>
 築100年の木造日本家屋で津軽三味線や日舞、餅つきを楽しむ。美里町で2016年10月にあった東北インバウンド協会の設立記念イベント「Japan in Japan」は、参加した外国人たちに日本文化を強烈にアピールした。
 イベントに参加した外国人は約20人。米国やオーストラリア、カナダ、マレーシアなど、国籍はさまざま。外国語指導助手(ALT)などとして県内で暮らす人が多かった。それでも「日本文化に接したことがなく、興味深かった」との感想が少なくなかった。
 「多くの外国人が、日本の文化に興味を示す。でも、日本人だって常に日本文化に接して暮らしているわけではない。その溝を埋めようと、イベントではあえて日本らしさを強調した」。協会幹事長で、会場になった家に住む会社役員斎藤慎太郎さん(75)が、その狙いを説明する。

<活性化の道探る>
 約40年にわたり、ビジネスで世界30カ国近くを渡り歩いた斎藤さんは、協会設立の仕掛け人でもある。人口減少が懸念される中で、外国人招致を通じて、東北、宮城の活性化の道を探ろうと考えている。
 斎藤さんと共に協会を設立したのは、大崎地方に住むコンサルタント会社役員や英語塾経営者ら7人。長期の海外生活や外国人と長い交流経験を有する頼もしい顔触れが集まった。
 協会は、東北の豊かな自然に根差した文化を「日本らしさ」として前面に押し出しPRしていく。当面は、設立イベントに参加してくれたような県内在住の外国人をメインターゲットに据える。「隗(かい)より始めよ」で、まず彼らに日本の良さを発信してもらい、外国人観光客の増加に結び付けていく考えだ。

<田舎の魅力発信>
 日本文化を紹介するイベントは、今後も季節に応じて年2、3回の開催を予定している。古民家宿泊や農業体験など、大都市では味わえない日本の魅力を伝えていくつもりだ。
 「空き家を民泊施設として整備すれば、地域の活性化にもなる。多くの外国人と交流を深めながら、ニーズに応じた活動をしていきたい」。斎藤さんは意欲をにじませる。(小牛田支局・矢嶋哲也)


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2017年01月03日火曜日


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