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<宮城インバウンド>伝統文化 体感する場に

竹駒神社でおはらいを受ける台湾の校長ら=2016年12月、宮城県岩沼市

 増え続ける訪日外国人旅行者(インバウンド)。地域の元気につなげたいと、宮城県内でも各地で誘致に知恵を絞る。「ぜひ、おらほに」。まちが、ひとが、宝物が、旅行者を待っている。

◎寺社巡礼 全日本社寺観光連盟宮城事務局(宮城県岩沼市)

<神事や茶道体験>
 「クオチェンフイ」「スンピファン」「チャンハンウェイ」
 2016年12月1日、宮城県岩沼市の竹駒神社。毎月1日にある月次(つきなみ)祭で、神職が祝詞の中で耳慣れぬ参列者名を次々と読み上げた。
 名前の主は仙台空港を利用して台湾から来た高校の校長ら11人。修学旅行先を検討する事前視察のための訪問だった。
 一行は神職からおはらいを受け、玉串をささげて二礼二拍手一拝。みこによる神楽も見学した。神事の前後には茶道や弓道を体験し、昼食を挟んで約4時間、神社敷地内で伝統文化を吸収していった。
 「日本の文化は優雅で洗練されており、とても感動した。学生にもぜひ、この奥深さを体験させたい」。校長の一人はそう語り、再訪を願った。

<和装レンタルも>
 校長たちの岩沼旅行の窓口となったのは全日本社寺観光連盟(東京)。全国各地にある神社仏閣を地方創生の起爆剤とし、伝統文化と融合させて観光客を誘致しようという団体で、宮城事務局長を務める岩沼市議の高橋光孝さん(53)が神社と市、市商工会をつないで対応した。
 「日本の神社は歴史好きな外国人がゆっくりと巡ることができる、人を呼べる場所」と説く高橋さん。ただ、建物を見せるだけでは滞在時間が短く、地元にお金が落ちない。そこで文化体験を取り入れ、さらに和装のレンタルも手掛けて、鳥居の下でフェイスブック用などに写真を撮ってもらえば地域が潤うと考えた。

<免税手続き学ぶ>
 実際に身に着けてみれば、浴衣や着物を買いたいと思う外国人が現れる可能性がある。そこまで考え、高橋さんは校長らが訪問する10日前、観光庁職員らを招いて商業関係者向けのセミナーを開催。免税店になるための手続きを学んでもらった。現在、市商工会が一括の免税カウンターの設置を検討している。
 村田守広権宮司は「竹駒神社は観光地ではないが、日本文化を1カ所で体験でき、岩沼のキラーコンテンツになり得る場所。仙台空港の完全民営化を追い風に、市や商工会と三位一体となって魅力をアピールしたい」と意欲を見せる。(岩沼支局・桜田賢一)


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2017年01月04日水曜日


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