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<宮城インバウンド>歴史ある建物 活用模索

蔵の中で「脱出ゲーム」を楽しむ留学生=2016年8月、宮城県登米市登米町

 増え続ける訪日外国人旅行者(インバウンド)。地域の元気につなげたいと、宮城県内でも各地で誘致に知恵を絞る。「ぜひ、おらほに」。まちが、ひとが、宝物が、旅行者を待っている。

◎ゲームはいかが? 登米インバウンド研究会(宮城県登米市)

<町並みに好印象>
 クイズを解いてある場所から抜け出す時間を競う「脱出ゲーム」。宮城県登米市登米(とよま)町地区の若手商店主らが3年前から、ゲームと地元の歴史的建造物と結びつけて外国人観光客を呼び込めないか模索を続けている。
 2016年8月、登米(とよま)町のみそ・しょうゆ醸造会社の蔵で、約20人の外国人がゲームに興じた。招いたのは仙台市在住のイタリアやタイなどからの留学生。ゲームを通じて、古い建物が並ぶ地区を体感してもらった。翌9月にも通訳付きでゲームを催したが、好評だった。
 「東京や京都で外国人旅行者が増えている。ゲームを目玉に登米にも来てもらおう」というのが着想。2度のゲーム開催を経て、企画したメンバーは手応えを感じた。本格的に訪日外国人旅行者(インバウンド)を取り込もうと16年12月、8人で「登米(とよま)インバウンド研究会」を結成。インバウンド誘致の方策を練る。
 これまでに地区内の登米高の生徒からアンケートを取るなどし、地区の魅力や外国人が喜ぶものを探ってきた。夏にゲームに参加した外国人の意見も参考にしたところ、地区にある武家屋敷などの古い町並み、周辺の田園風景が外国人に好まれる印象を得た。
 「地方の日本人には当たり前でも、特にアジア系の外国人には魅力的に映るようだ」と研究会委員長の会社役員猪股圭太郎さん(27)。既に登米町の観光PR動画も制作し、インターネットで配信している。

<高校生にも期待>
 研究会のアイデアは尽きない。空き家になった風情ある明治時代の建物を活用した宿泊所の準備を進める。外国人旅行者に人気の高いラーメンを誘客のアピールポイントの一つにしようと、ご当地ラーメン開発にも動きだしている。
 地元の高校生にも協力を仰ぐ考えだ。猪股さんは「旅行者はスマートフォンなどの写真共有アプリ『インスタグラム』から情報を集める。高校生の多くはインスタグラムに投稿していて、彼らが登米の情報を世界に発信してくれる」と期待する。
 高校生に関わってほしいのには、こんな思いがあるからだ。「若い人が活動に関われば自分が育った町の良さを知るはず。いったん地区外に出たとしても、将来は戻りたいと思ってくれるのではないか」(登米支局・本多秀行)


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2017年01月05日木曜日


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