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<宮城インバウンド>語学力向上に取り組む

買い物客でにぎわうあ・ら・伊達な道の駅。外国人観光客対策に力を注ぐ=2016年12月29日、宮城県大崎市岩出山

 増え続ける訪日外国人旅行者(インバウンド)。地域の元気につなげたいと、宮城県内でも各地で誘致に知恵を絞る。「ぜひ、おらほに」。まちが、ひとが、宝物が、旅行者を待っている。

◎駅で交わる あ・ら・伊達な道の駅(宮城県大崎市)

<朝の10分間練習>
 年間300万人が訪れる宮城県大崎市岩出山の「あ・ら・伊達な道の駅」。駅の一日は、従業員の発声練習で始まる。
 「How can I help you?(いかがいたしましょうか)」「明白了(わかりました)」。午前8時半、朝礼の時間を使って10分間、英語と中国語でのあいさつや会話を練習している。
 駅では外国人観光客対策として2015年、従業員による多言語推進委員会を設置。従業員の語学力アップに取り組んでいる。
 16年6月には地元に住む米国人の外国語指導助手(ALT)を招き、イングリッシュクラブを開設。月2回、ALTに英会話を学ぶ。ALTが外国人客を演じ、レジでの対応を実践する「ロールプレイ」の授業も始めた。
 多言語推進委員長を務める大内祐さん(37)は「会話は接客業の基本。隗(かい)より始めよ、ということでまずは語学教育。外国人観光客へのもてなしの意識も高まってきた」と語る。

<アジア圏に狙い>
 英語圏に加えて、駅が熱視線を送るのがアジア人観光客だ。
 手始めに中国語が堪能なスタッフを採用した。16年10月には駅を訪れた台湾人観光客によろいかぶと、着物の試着会を企画、開催した。伊達家との縁が深い地元・岩出山の歴史と文化に触れてもらうためだ。
 「買い物と食事だけでなく、外国の方々にも楽しんでもらえる体験に力を入れたい。歴史と文化に触れ合う遊びが必要だ」。駅を運営する第三セクター池月道の駅の遠藤悟社長(65)は今後の狙いを強調する。

<周遊コース形成>
 16年12月、フィリピン、シンガポール、タイの東南アジア3カ国の大学生ら約70人が訪れた。地元のお母さんたちと一緒におにぎり作りを体験し、握りたてを味わった。
 17年春には、駅近くの田んぼで熱気球の係留飛行を始める予定だ。岩出山地区で1986年から続く熱気球大会「バルーンフェスティバル」にあやかった。
 遠藤社長は「地域資源を掘り起こし、外国人観光客が楽しめる観光周遊コースをつくりたい。駅が地元と海外をつなぐ国際交流の場になれば」と意気込む。(加美支局・馬場崇)


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2017年01月08日日曜日


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