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<タリウム事件>高校の時に妹殺そうと思った

名古屋大の元女子学生の初公判で、傍聴券抽選のため名古屋地裁前に並ぶ人たち=16日午前

 名古屋地裁で19日に開かれた元名古屋大女子学生(21)の裁判員裁判第2回公判で、元名大生は知人の森外茂子さん=当時(77)=を殺害した動機などを詳述した。被告人質問の要旨は次の通り。

 【殺害の動機や方法】
 森さんを殺害したことは間違いない。人が死ぬ過程を見たかった。一番抵抗されにくいと思う撲殺にした。森さん殺害を決めたのは犯行の1週間前。2014年12月7日、森さんに誘われた宗教の集会後に解説を頼み、私の自宅に向かった。森さんは本当にうれしそうだった。途中で殺害をやめようと思ったり、迷ったりしなかった。
 聖書の解説中、背後に回った。かばんからおのを取り出し、森さんの頭に力いっぱい振り下ろした。木魚をたたくような感触だった。森さんは「私を殺すの?」と聞いたので「はい」と答えた。「どうして?」との問いには「人を殺してみたかった」と答えた。
 森さんは倒れ、意識を失った。5分ほど観察し、まだ息があったので「首を絞めたらどうなるか」を知りたくて森さんのマフラーで力いっぱい首を絞めた。ナイフの刺さり具合を試したくなり、血を掃除しやすい浴室に運んだ。自分のバタフライナイフで首とふくらはぎを刺した。計4、5枚、携帯電話で写真を撮った。実験記録として残しておきたかった。
 森さんの携帯電話の衛星利用測位システム(GPS)機能が作動すると思い、電話をかけて電源が切れていることを確認した。居場所が特定されると、森さんがここにいることがばれると思った。
 人体の断面図を見たくなり、ホームセンターにのこぎりを買いに行った。家に戻ると浴室に森さんの化粧品の嫌な臭いが充満していたので切断を断念した。
 殺害後、ツイッターに「ついにやった」と書き込んだ。人を殺した事への達成感があったのかもしれない。「少年法は偉い。少年法マンセー(万歳)」という他人の投稿を再投稿したが、深い意味はない。
 仙台でも人を殺そうと思い、翌12月8日、帰省した。パソコン、おの、ナイフ2本、薬品類を持っていった。血の付いたズボンを妹に「洗って」とお願いした。

 【殺害対象】
 森さんを殺したかったのではない。生物学的なヒトであれば誰でもよかった。森さんに恨み、憎しみ、社会への復讐(ふくしゅう)心もなかった。
 大学入学後、「この人は殺せるか」という基準で人間関係をつくった。当初は大学の同級生や同じサークルの男女2人を候補にした。自宅に呼びやすい、という理由からだ。
 森さんに決めたのは最も早く家に上げられるから。10月上旬に初めて会ったときの印象は、優しそうなおばあさん。観察しやすい自宅で殺害することにした。
 身近な人や家族を殺したいと思ったことはある。突然、殺したくなる。高校の時に妹を殺そうと思い、ナイフを突き付けた。

 【死に対する感覚】
 勾留中に水中毒を観察したいと思い、自分自身を「ヒト」として実験し、大量に水を飲んだ。拘置所から注意され、監視を強化された。自殺を図ったわけではない。
 おのは高校1年の時、ナイフは高校2年の夏ごろ、仙台で入手した。人を殺したいという気持ちはずっと続いていた。「殺さずにはいられない」という感覚。法に触れる、悪いことと分かってはいた。遺族の気持ちは考えていなかった。
 今も自分の中で整理できていない。理解し反省しないといけないと思ったが、反省がどういうことなのかいまいち分からず、考え続けている。
 昨年5〜8月に精神鑑定があり、医師から処方された薬を飲んだ。「人を殺さない自分になりたい」と思うようになった。人を殺したいと思う頻度や、人を殺す夢を見る回数は減った。


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2017年01月20日金曜日


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