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物流施設集積 震災後に岩手・北上で加速

大和ハウス工業が物流施設を造る北上南部工業団地。奥では、岩手郵便局の建設が進む=北上市相去町

 岩手県北上市の工業団地で、物流施設の集積が加速している。物流の集約、効率化を目指す動きの広がりを背景に、東日本大震災後だけでも16社に上る。特に市南部は、東北自動車道北上金ケ崎インターチェンジ(IC)に近接する立地が改めて脚光を浴びている。進出企業は青森、岩手、秋田の北東北3県をカバーする拠点と位置付ける。
 大和ハウス工業は昨年12月19日、北上南部工業団地の約4万5500平方メートルに、複数のテナントが入居できる大規模物流施設を着工した。鉄骨平屋で今年10月の完成を見込む。事業費は約40億円。
 近くにトヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)の岩手工場(岩手県金ケ崎町)がある地域性に着目し、部品などを供給する企業をターゲットにする。浦川竜哉常務執行役員は記者会見で「北東北の結節点であるICの目の前に立地できる。トヨタへの供給企業が集まる好立地だ」と話す。
 隣の区画には、日本郵便が今年3月に東北最大の物流施設「岩手郵便局」を開設する。県内の郵便物の仕分けを集約するほか、将来は青森、秋田両県の農産物の宅配も扱い、北東北の拠点化を視野に入れる。
 市によると、震災後の2011年度以降、それまで多かった製造拠点以上に物流施設の進出が目立つ。市内の工業団地の土地を取得したか借り受けた県外企業は29社あり、うち16社は物流施設だった。1社を除く15社は、市南部の北上南部工業団地と隣の北上産業業務団地に集中する。
 両団地は北上金ケ崎IC東側に広がる。同ICの3.5キロ北にある北上ジャンクション(JCT)では東北道と秋田道が接続する。
 さらに約16キロ北には花巻JCTがあり東北横断道釜石秋田線と接続。18年度中に三陸沿岸道路の釜石JCTとつながり、釜石港と直結することになる。
 北上への集積は、さまざまな業種の企業が物流拠点を集約し、従来施設の老朽化対策や経費節減、効率化を進める動きを反映しているという。
 市企業立地課の担当者は「小売業界も自前で製造工場を兼ねた物流施設を設け、店舗に直接配送するなど拠点化の傾向が強まっている。道路網が整う北上は拠点として立地しやすいのではないか」と説明する。


2017年01月20日金曜日


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