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<酒田消防士自殺>第三者委不透明 遺族は不信感

 酒田地区広域行政組合消防本部(山形県酒田市)の男性消防士=当時(20)=が2014年に自殺し、パワハラと認定された問題で、組合が事実関係究明のため設置を決めたはずの第三者委員会が、2カ月を過ぎても発足していない。人選や運営面で遺族の意向を無視した進め方に遺族側が不信感を募らせ、膠着(こうちゃく)状態に陥っている。
 「遺族は憤慨し、落胆している」。遺族側代理人は18日、組合に抗議の意思をにじませた文書を届けた。理由は、昨年11月中旬に委員会の設置を表明した組合の遺族対応にある。
 組合管理者の丸山至酒田市長は「委員会の構成は遺族と相談し、早急に決めたい」と述べ、遺族側も協議の場を設けるよう求めた。その後、意見交換の機会はなく、組合は12月中旬になって頭ごなしに委員候補名を挙げ、「異議があればお知らせ下さい」と書いた文書を遺族に送った。
 困惑した遺族は調査方法を含めた協議を改めて要請。しかし、組合は今月13日「(職員に)アンケートする予定はない」「調査方法は委員会の自治に任せたい」などと通告。協議の場には一切触れなかった。
 遺族側代理人は「委員会の設置前から一方的にアンケートの有無を決めるなど不思議なことばかり。互いの意見を聞く場を設けてほしいというのが遺族の強い願い」と強調する。
 これに対し、組合の担当者は「遺族と理解が食い違っていた」と釈明。遺族の要望を精査の上、近く文書で対応を回答する考えだ。
 男性消防士は救助技術を競う大会にチームで出場する直前の14年6月、山形県庄内町で自殺。組合は「パワハラやいじめは確認できない」としたが、地方公務員災害補償基金山形県支部は昨年9月、パワハラと自殺の因果関係に言及した上で公務災害と認定した。


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2017年01月20日金曜日


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