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女川原発30キロ圏 施設避難計画策定進まず

 東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)の30キロ圏にある医療・介護福祉施設で、原発事故発生に備えた避難計画の策定がほとんど進んでいないことが、県保険医協会の調べで分かった。協会は「国や県、市町が積極的に関わらなければ、実効性のある避難計画作りは難しい」と訴えている。
 調査は、立地自治体の女川町と石巻市、周辺5市町を対象に原発30キロ圏の病院や有床診療所、介護福祉施設など114施設にアンケート用紙を送り、37.7%に当たる43施設から回答を得た。このうち避難計画を既に策定しているのは2施設だけだった。
 アンケートでは、計画を作る上で困難な点として、(1)患者や施設利用者を避難させる施設の確保(2)車両などの移動手段(3)情報収集や誘導体制の確立(4)避難先での患者・利用者のケア方法(5)避難経路の選定−などが挙げられた。
 施設側からは「避難先や移動手段の確保は施設単独では難しい」「原発事故は広範囲の避難を余儀なくされる」「問題が大きすぎて民間での対応は困難。情報収集できない」などの意見が目立つ。課題解決の責任を市町や県に求めるとの回答は74.2%に上った。
 協会は20日、県に対し、施設の避難計画策定に積極的な関与を求める要望書を提出した。協会の島和雄公害環境対策部長は「施設に『自己責任でやれ』というのは無理な話。行政が避難先や車両確保などの具体的根拠を示すべきだ」と強調した。


2017年01月22日日曜日


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