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<里浜写景>男子が受け継ぐ地域の文化

手作りの夕食を終え、岩屋のいろりで暖を取る男子たち
岩屋の外観=14日午後5時ごろ、東松島市宮戸

 裸電球の下で子どもたちがいろりを囲む。東松島市宮戸の月浜地区で200年以上受け継がれる小正月行事「えんずのわり」。地元の男子が岩屋で約1週間、共同生活を送る。
 今年は宮野森小に通う3人が参加。初日の11日夕、岩屋では夕飯の支度が始まっていた。慣れない手つきで野菜を切り、かまどでご飯を炊く。「あっ、焦げた」「みそ汁はいい感じ」。協力して作った精進料理を笑顔で平らげた。
 メインの「鳥追い」は14日夜。東日本大震災で被災し、高台に移転した住宅地を練り歩いた。「えんずのわーり、とーりょうば(意地の悪い鳥を追えば)」。地域の繁栄と無病息災を願う歌が寒空に響く。
 最年長で大将を務めた5年の鈴木凜生(りき)君(11)は「初めはドキドキしたけど、ちゃんと大きな声を出せたよ」と胸を張った。あどけない顔が、少したくましく見えた。(文と写真 写真部・鹿野智裕)

[メモ]「えんずのわり」は国の重要無形民俗文化財で、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録されている。担い手は小中学生の男子。20人ほど集まった時期もあるが、少子化や震災の影響で参加者の確保が難しくなっている。


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2017年01月22日日曜日


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